料理家としてメディアで活躍する栗原友(クリトモ)さん。この春から小学生になる女の子の母で、水産部門を持つ自身の会社の社長でもあります。これまで料理家としてこうあらねばというイメージにしばられていたというクリトモさんですが「今後は自分が本当にしたいことをして生きていこう」と思っているそうです。料理家、経営者、母としてどのような心境の変化があったのでしょうか。この連載では、さまざまな顔を持つクリトモさんの思いや挑戦を聞いていきます。

【栗原友 思うがままに生きてみようか】これまでのラインアップ
新連載読みどころ/栗原友 乳がん闘病経て仕事観に変化
栗原友 コロナ下だからできること考えるのが私の仕事 ←今回はココ

社長として今、力を入れているのは水産部門

 初めまして。料理家の栗原友ことクリトモです。今、料理家と自己紹介しましたが、社長歴12年の経営者でもあります。レストランや自治体などに食に関するコンサルティング、メニュー開発などを行う会社「クリトモ」を経営しています。そして6歳の娘がいます。

 「株式会社クリトモ」には、水産部門があります。実は私は水産会社で働いた経験があり、そのときの上司が今の夫です。魚の目利きである夫が独立したことから、株式会社クリトモに水産部門が生まれました。

 魚を仕入れてさばき、それをレストランや料理店へ出荷するのが主な業務。取引先は海外の飲食店が中心です。

 水産部門は築地の路地の小さな作業場からのスタートでした。水槽もない、小さなスペースでしたが、夫には魚を見る目やビジネスセンスがあるようで、1年目の決算で、税理士さんから「お、これはいけるのでは?」という評価をもらいました。そうか、そうかと思っていたら、2年目には「うん、これはいける。クリトモ(会社のほうです)は水産部門で勝負をしたらいいんじゃないですか」とお墨付きが。

 夫の魚への愛と実力を知っていた私も、数字の裏付けによって、社長としての仕事のバランスを、水産部門にシフトすることを決意。さらに築地場外市場でよい物件と出合ったことから、ビジネスの幅を広げるべく、作業場を移転することにしました。それが2020年秋にオープンした鮮魚店「クリトモ商店」です。

 もともと小売りもしたかったので、手書きの看板を掲げ、お店の中心に大きな水槽を設置しました。壁は水色のタイルを張ってもらい、昔の魚屋さんをイメージしています。床には水をざーっと流せて、掃除もしやすい清潔感ある内装です。今は新型コロナウイルスの影響もあり、小売りは予約限定にせざるを得ないのが残念です。

 従業員は私、夫、そしてスタッフの計5人。夫が魚をさばき、スタッフが魚の受け取りや梱包、出荷、通販を担当。私は、お金の計算をしたり、経営戦略を練ったりという役割分担です。

栗原友さんと夫の賀茂晃輔さん。水槽の中には丸々としたフグ。手に持っているのはマツバガニ。
栗原友さんと夫の賀茂晃輔さん。水槽の中には丸々としたフグ。手に持っているのはマツバガニ。

次ページから読める内容

  • 夫は超早朝出勤。育児はほぼワンオペ
  • 魚の目利き+料理家だからできる企画で会社を大きくしたい

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