先生1人がしゃべっていて、聞いているのは3~4人。あとの子たちは寝る、トランプで遊ぶ、マンガを読む、ヘッドホンで音楽を聞いている、教室の後ろでボール遊びをしている……。わが子のクラスがこんな状況になったら、どうすればいいのでしょうか?

 今や全国のどこでも、どんな学級でも起こり得る問題になっている学級崩壊。今回は、学級崩壊の実態やなぜ学級崩壊が起こるのか、学級崩壊の現場について、白梅学園大学子ども学部子ども学科教授の増田修治先生に話を聞きました。

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ネガティブな感情を抱えられないから、学級崩壊が起きる

 学級崩壊の背景には、子どもの感情の育ちが危機的状態にあると、増田先生は警鐘を鳴らします。

<span style=増田修治(ますだ・しゅうじ) 1958年生まれ。埼玉大学教育学部を卒業後、28年間の小学校教員生活を経て、白梅学園大学子ども学部子ども学科教授に。フジテレビ「ホンマでっか!?TV」やNHK「あさイチ」などの情報番組に出演するほか、ニュース番組のコメンテーターとしても活躍。『「いじめ・自殺事件」の深層を考える』(本の泉社)、『先生!今日の授業 楽しかった!―多忙感を吹き飛ばす、マネジメントの視点―』(日本標準)など、著書多数。">
増田修治(ますだ・しゅうじ) 1958年生まれ。埼玉大学教育学部を卒業後、28年間の小学校教員生活を経て、白梅学園大学子ども学部子ども学科教授に。フジテレビ「ホンマでっか!?TV」やNHK「あさイチ」などの情報番組に出演するほか、ニュース番組のコメンテーターとしても活躍。『「いじめ・自殺事件」の深層を考える』(本の泉社)、『先生!今日の授業 楽しかった!―多忙感を吹き飛ばす、マネジメントの視点―』(日本標準)など、著書多数。

 「よい子が突然問題行動を起こすことがあります。『心のコップ論』といって、心にはコップがあり、コップの中に鬱屈した思いがたまっている場合は、いい子でいられます。でも、コップから溢れたときに爆発を起こします。これを“よい子爆発”と呼んでいます」

 「他にも、恐怖心が育っていないため信じられないような転落事故が起きる、ささいなことできれる、暴言・暴力・いじめなど、感情制御の発達が不全な状態。『おまえなんか死んでしまえ』よりも怖いのは『自分は死んだほうがいい』と思う子です」

 感情を制御することができないのは、ネガティブな感情を安全に抱えられないからと、増田先生は指摘します。

 「例えば、図工で誰かを褒めたら、褒められない子がパニックを起こしました。相手が褒められたことを不快と感じ、それを抱えきれない子どもたちが増えてきています。子どもが不快という気持ちを受け止められないから、学級が崩壊するんです

 「ネガティブとポジティブの間で揺れ動くのが人間。それなのに、子どもにはネガティブを認めないで、ポジティブばかり求めていませんか? 自分だって落ち込むのに、子どもに対してだけは落ち込むことは許さない。ネガティブな感情を受け止めてもらえた経験が少ないのではないでしょうか?」

<次のページからの内容>
・ 子どもが荒い言葉を使ったら
・ 「不安・怒り・憎しみ・恐怖・悲しみ」も承認する
・ 話を聞く子どもになれるかは、話を聞かれた経験があるかどうか
・ お父さん・お母さんの「要注意」口ぐせ
・ 「みんな仲良く明るく元気な子」は難しくても
・ 学校の見回りや、教育委員会に話すことは、効果がある?

次ページから読める内容

  • 子どもが荒い言葉を使ったら、大人が翻訳してあげることが大切
  • 話を聞く子どもにするためには、子どもの話を徹底的に「聴く」
  • 今の子どもたちは大人の建前と本音を見抜いている
  • 力で押さえつけてもダメ。子どもが立ち上がらないと学級崩壊は直らない

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