奈義町、合計特殊出生率が2.81に急上昇
奈義町は平成の大合併のとき、住民投票により「合併しない」という選択をした自治体。岡山県東北部に位置する69.54平方kmの小さな町だ。
合併をしないという選択をしたものの、1万人ほどの人口は減少を続け、6000人強になった。「子どもの声が町から聞こえなくなった」という住民からの嘆きも届くようになった。このままだと町が消滅する…という危機感から、住民投票から10年経った平成24年に「子育てするなら奈義町で」というキャッチフレーズを掲げ、「奈義町子育て応援宣言」のもとで、様々な子育て施策を打ってきた。
岡山県奈義町の田園風景
これまで子育て関連のお金は予算全体の2%強だったが、2016年は1億2600万円と、町の予算の3%強になっている。子どもを育てやすい町を作るため、そして町の子どもを増やすために、これまで様々な取り組みをしてきた。その結果、平成17年に「1.41」だった合計特殊出生率が、平成26年には「2.81」という数字となって表れた。日本の合計特殊出生率が高い市町村は、沖縄・鹿児島などの島しょ部に集中しており、これらの地域以外の市区町村の出生率としては、極めて高い数値だ。
「出生率を目標に掲げていいのか、という議論はあるかと思いますが、奈義町が生き残るため、次世代につないでいくため、出生率2.6を目標としました。それが達成できてうれしく思っています。今も新たな施策を打っていますので、さらに5年後くらいに、その効果が出てくると思います」と話すのは、奈義町の笠木義孝町長。
ここで奈義町の主な施策を紹介する。
次ページから読める内容
- 「奈義町の子はいいなぁ~」という声が、近隣住民からあがる
- 保育園や幼稚園、医療費も無料の備前市
- 小中学生に一人一台のタブレット端末
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