1年の始まりは「2つの目標確認」から
森本千賀子さん
森本千賀子さんには1年を始めるに当たり、欠かせないことが2つあります。
1つは5年、10年といった長期で設定した「なりたい自分」のマイルストーンを確認すること。そして、もう1つは「この1年の自分のブランディング」について確認することです。
「この2つの習慣を始めたきっかけは、20代後半に友人の勧めでアファメーションのセミナーを受けたこと」。アファメーションとは、肯定的な断言をしながら個人的な“誓約”をし、なりたい自分に近づいていくという手法です。
森本さんが受けたセミナーは、困難な状況に直面した場合でも、自分の感情を排除し、直観的に最善の判断を下すことができるようになるためのトレーニングでした。
「私達は、過去から現在まで、自分を取り巻く環境や教育や体験の影響を受けながら物事を判断しています。過去に起きたことは変えられませんが、自分が夢見る将来を手にするために、過去に起きたことの意味合いを、自分の理想のイメージに置き換えることはできます。そうやって過去の出来事を置き換えたうえで、今度は“なりたい自分”に近づくために、自分の潜在意識に働きかけるというトレーニングを始めたんです」
森本さんが普段から実践しているアファメーションは、単語帳のようなカードに自分がなりたい姿を書き、隙間時間に何度もそれを見返すという方法です。
森本さんが一年に一度、内容を更新するアファメーション・カード。隙間時間にいつも読むようにしている
20代後半で自分に誓約した「35歳で本を出す」「40歳でテレビに出る」といった夢は、37歳での本の出版、42歳でのNHK番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』出演につながりました。今後は「60歳でお世話になった皆さんに感謝をするための還暦パーティーを開く」、「65歳ではビジネスでは引退してライフワークに生きている」といった目標を書いています。
このアファメーションでカギを握るのが、年の初めです。自分が書いた内容を確認し、目標として設定している時期を早めたり、内容を変更したりと、必要なメンテナンスを行います。
次ページから読める内容
- 育休中の方向転換。家庭と働き方のバランスに合わせた「自分ブランディング」
- 学校の予定表に合わせて、家族の年間スケジュールを作成
- 受験生のママだからこそ、自分にも「目標」を
- 「私が元気でいるほうが、周囲にとってもいい」。リフレッシュタイムを確保