子育て中の夫婦にとって、何人の子を産み育てていくかは大きな関心事です。にぎやかな家族は楽しそうと思うことがあっても、すでに忙しい毎日で1人目の育児と仕事を両立している場合、2人目以降を決意するのは簡単なことではなかったり、望んでもかなわなかったりするかもしれません。本特集では、2人目どうする問題の前に横たわる現実や、さまざまな課題を乗り越えるための方法を紹介します。

特集1回目は、周囲からの「2人目は?」プレッシャーや、「できればもう1人欲しい」のモヤモヤ、そこから解放されるための考え方について、臨床心理士・公認心理師で生殖心理カウンセラーの平山史朗さんにお話を伺いました。

【1人っ子確定? 2人目どうする問題のリアル】
(1) 1人っ子親の約9割「理想の子どもの数は2人以上」 ←今回はココ
(2) 不妊治療 諦められない2人目…モヤモヤはいつまで
(3) 子どもを理由にしない 夫婦のセックスレス脱却法
(4) 求める夫と逃げる妻 男女別セックスレスの言い分
(5) 出産を機に上の子をかわいく思えなくなった…なぜ?

読者アンケートから分かった「もう1人欲しい」の新事実

 今回、日経DUAL編集部では、読者の皆さんの2人目問題の本音を探るべくアンケートを実施しました(2019年6月6日~30日に実施。回答者数は199人で、そのうち92%が女性)。

 その結果から見えてきたのは、1人っ子親(n=109人)の9割近くにとって、理想の子どもの人数は2人以上だという事実です。

 アンケート回答者のうち54.8%が、子どもの数1人。そのうちの9割近くが、複数きょうだいが理想と答え、回答者の理想と現実との間に大きなギャップがあることが明らかになりました。

 また、上の円グラフを見ると、1人っ子親に限らず、すでに子どもが2人いる人(n=74人)でも半数近くの47.3%が「あと1人欲しい」と思い、4.1%が「理想の子どもの数は4人以上」と思っていることが分かります。どうも、こうしたモヤモヤから解放されるのは、3人目を産んでからのようです。

 「子どもは2人以上が理想だったけれど、今は子どもが1人」という人に、現状に至った気持ちについてさらに聞いたところ、子ども1人を育てることの大変さや、仕事との両立の困難さ、経済的なことを挙げる回答が目立ちました(回答一部は以下の囲みで紹介)。最初から1人っ子を希望している人は回答者全体の6%と少数派でしたが、「子どもは1人がいいと思った(思う)理由」として「現状の育児が大変だから」(75.0%)、「経済的な理由から」(58.3%)を挙げるなど、似たような傾向が見られました。

DUAL読者の声 【子どもは2人以上が理想だったけれど、今は子どもが1人】

【仕事との両立や経済的理由で諦めました】
● 第1子誕生時、パートナーが35歳になっていて、教育費、住宅ローン等の心配が全面的に出てきてしまい、(パートナーからも)今後の経済的負担を理由に拒否されている。また育休復帰後、仕事と育児の両立が困難で、職場の忙しさに肩身が狭く、さらに後輩の出産が続く中で第2子を希望することを申し訳なく感じて積極的になれず、機会を逃してしまった。第1子出産から6年、自分も高齢になり、可能性は低いので悔いは残るが諦めざるをえない。(39歳、財務・経理)
● 2人目となると、産休や育休で再び職場に迷惑をかけてしまうこと、大変だった保活をまたやらなければならないこと等が壁となり、夫婦の年齢的にそれほど時間がないものの、そこまでの覚悟ができません。(35歳、情報処理・情報システム)

【育児環境を理由に諦めました】
● 夫婦共に外資系企業で、日系企業のような手厚いサポートはなく、父親は週5出張しているため、これ以上のワンオペは難しいと思う。(40歳、総務・人事)
● 子どもが2歳の時に夫が海外へ単身赴任し、物理的にワンオペ育児&セックスレスとなった。子どもが成長し、手がかからなくなってくると、また一から大変な思いをするのが、しんどくなってきた。(41歳、主婦)

 こうして見てみると、子どもを安心して産み育てられる社会や職場環境になりえていないことに大きな要因があるのは一目瞭然です。

 同時に、子どもの数を巡って悩んだり、理想とのギャップにすっきりしない思いを抱えていたりする人は少なくないでしょう。今回の特集では、そうした親の内面や夫婦の問題に焦点をあてて打開策を探っていきます。

 様々な事情があって1人っ子親である人の中には、「2人目はまだ?」「1人っ子はかわいそう」と言われた経験のある人も多いのではないでしょうか。アンケートでは、理想とする子どもの人数と、実際の子どもの人数のギャップについて、「まだ受け入れきれておらず、モヤモヤしている」(35歳、情報処理・情報システム)、「自分自身が高齢になるにつれ、生物学的な限界が来るまでは諦めきれないと思う」(39歳、財務・経理)、「まだ受け入れてはいないが、自然と(子どもの年齢は)2~3歳差をイメージしていたのが5年以上開くことになった現実について、前向きに捉えている。これが私に与えられた道なのかと思っている」(34歳、編集・編成・制作)という声も見られました。

 次のページからは、読者の体験をもとに、1人っ子親が感じている周囲のプレッシャーからの苦しみの正体とそこからの脱却法について、臨床心理士・公認心理師で生殖心理カウンセラーの平山史朗さんの分析とアドバイスを紹介していきます。

<次のページからの内容>

● 「『2人以上子どもがいて当然』に悩みました」読者の声
● 「1人っ子はかわいそう」「わがままだ」は単なる偏見
● 「2人目はまだ?」周囲を変えることは困難だが、自分は変われる
● まだ子どもが欲しい自分の気持ちと子の幸せを切り離す

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