首都圏では中学受験が過熱しています。子どもが小学生の人はもちろん、まだ保育園児の人の場合でも、パパやママが集まる場で「中学受験する?しない?」という話題が上がることが少なくないのではないでしょうか。本特集では、中学受験をするかしないかを検討する際の判断基準を、様々な観点から整理していきます。第2回は、検討する際に特に考慮したい6つの項目について詳しく解説します。

【中学受験する?しない? 「わが家の正解」を考える 特集】
(1) 中学受験 親が知っておくべきメリット・デメリット
(2) 性格・お金…中学受験するか否か6つの項目で判断 ←今回はココ
(3)  地方出身親必読!首都圏の最新「中学受験」事情
(4) アンケートで判明!受験した&しなかった親子の本音
(5) 中学受験しないと決めたら 気になる公立の学習環境
(6) 拡大する大学AO入試 「細く長い」探究心が強みに

偏差値より先に目を向けるべきこととは?

 わが子は(わが家は)中学受験に向いているか、中学受験しても大丈夫なのか――。そのように迷ったとき、一体どのようにして判断すればよいのでしょうか。

 中学受験をするかしないかという問題は、実は偏差値だけで判断できるものではありません。子どもや親の性格、家計の状態など、検討すべき項目はいくつもあります。

 小学校教諭を22年つとめ、現在は小学校教諭を目指す大学生に指導を行っている、帝京平成大学現代ライフ学部講師の鈴木邦明先生と、学習塾などを運営するQLEAの教育事業部長で中学受験や高校受験事情に詳しい石井知哉さん、教育費に詳しいファイナンシャルプランナーの豊田真弓さんに伺ったお話を基に、6つの項目に分けて詳しく解説します。

中学受験する?しない?

 判断項目その1 
子ども自身が「絶対に入りたい」と思う学校があるか

 「中学受験するか否かを判断する上で、最も重要なのは『本人にとって絶対に入りたい学校があるかどうか』」。石井先生も鈴木先生もこのように声を揃えます。

 「本当に行きたい学校があるなら、受験勉強に本気になることができるはずだし、受験勉強自体が良い学びとなって、本人の学力として定着するはずです」と、鈴木先生は言います。

 「親御さんは『とにかく偏差値が高いところに入ってほしい』と思うかもしれませんが、偏差値が高ければ高いほどいい学校とは限りません。偏差値以外の部分も親子でじっくり調べたうえで、子ども自身が行きたいと思える学校があれば、中学受験をする意味があると思います。本人が絶対に入りたいと思えば、それだけ勉強のやる気も増しますから」と指摘するのは石井先生です。

 「英国のことわざで『馬を水飲み場まで連れていくことはできるが、水を飲ませることはできない』というものがあります。子どもに中学受験を『させること』はできるけれど、『受かるかどうか』は子ども次第。親子でビジョンがかみ合わないと不幸な中学受験になってしまうので、子どもの意志はしっかり確認しておく必要があります」(石井先生)

<次のページからの内容>
●中学受験を「させないほうがいい」親のタイプは?
●スマホ中毒の子にはあえて中学受験という選択肢も
●依存度が高い子が中学受験「すべきでない」理由
●私立中の授業料は大学並み!公立と私立の教育費を比較
●高齢出産の家庭が気を付けるべきポイント
●友達関係、どう考える?

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