オンライン授業やオンライン留学、リモートワークでは、画面越しに相手と議論を交わしたり協業したりすることが求められます。必要に応じて自分の意見を的確に伝え、存在感を示すためのスキルは、今後AIに取って代わられない能力としてますます注目を集めていくはずです。未就学児から身に付けたい「伝わる話し方のコツ」や、ビジネスパーソンであるママ・パパの仕事にも役立つ「クリティカル・シンキング」など、親子で取り組みたいスキルアップノウハウをお届けします。

存在感と発信力が必須スキルに 「意見を言える子」の育て方

子どもが自分の意見を言えるのは何歳から?

 今回の記事では、特集2本目「低学年までに知っておきたい 話すことが楽しくなるコツ」で紹介した3つの原因のうち、原因1の「心理的な問題」(自分の考えや話したいことはあるけれども、それを言葉にして発信しようという気持ちが起こらない。恥ずかしい、自信が持てない、不安を抱えている)について、未就学児向けのアドバイスを紹介します。

 気の強い友達にいつも押し切られてしまう、家ではにぎやかなのに外に出ると引っ込み思案になる……。「この子は自信がないのだろうか」「小学校へ上がったら、友達関係で苦労するのでは」「将来の成績にも影響する?」などと心配になるものです。

 そもそも子どもが自分の「意見」を持ち、人に伝えられるようになるのは何歳くらいからなのでしょうか。

 チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美さんは、「子どもの自我が芽生えるのは2歳頃から。そして言葉を習得しながら、3歳くらいから社会性が発達します。友達とのコミュニケーションが広がる中で交渉することを学び、『僕は、私は』と主張したり意見が言えたりするようになるのは5歳くらいからでしょう」と説明します。

 「幼児期は月齢による差が大きく、4月生まれと3月生まれの子とでは言語能力も異なりますし、兄・姉がいる子はきょうだい関係の中で社会性を学ぶ経験を豊富にしています。個人によって差があるのは当然。他の子と比べて焦る必要はありません

 とはいえ、周囲に口の達者な子や主張のはっきりした子がいると、つい、心配になってしまうもの。そんな親に向けて山本さんは「引っ込み思案な子は意見を言っていないように見えがちですが、実はそれ自体が親の思い込みという可能性がある」と指摘します。

 法政大学文学部心理学科教授で発達心理学が専門の渡辺弥生さんも、「子どもは自分の考えをたくさん親に伝えている」と言います。一体どういうことでしょうか。

 次のページから、おもちゃの取り合いや、保育園でのあいさつなど、場面別の解決法も含めて、未就学児が自信を持って自分の考えを言えるようになるための親の関わり方について、紹介していきます。

次ページから読める内容

  • 本当に子は意見を言えていないのか?
  • 家庭の中で、親が意見を言う習慣を
  • おもちゃを取られても何も言えない子…対処法は?
  • あいさつができない子、叱るのは逆効果に
  • 肯定でも否定でもない、グレーゾーンという意見があってもいい

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