- (1)交渉する人生、しない人生、どちらを選ぶ? ←今回はココ
- (2)不満があっても交渉はしない その心理に潜むのは?
- (3)夫婦間の家事・育児 交渉に「べき論」用いない
- (4)高圧的、黙り込む…苦手なタイプとの交渉術
- (5)否定しない、遮らない家族会議で子の交渉力が伸びる
交渉しなければ現状は変わらない
「どうして、自分ばかり割を食っているのだろう」。子育てや仕事、ご近所付き合い……いろんな場面でそんな気持ちを抱えることはないでしょうか。
夫婦で家事育児を分担しているけれど、子どもがイヤイヤ期に入って自分の負担が増したにもかかわらず、夫の分担は以前のまま。上の子が小学校に入学してからは、PTAなどの会議に出席する必要も出てきて、しかもそれが平日の昼間に設定されてしまって「どうしよう……」と頭を抱えていたり。職場で、自分は限られた勤務時間の中で力を発揮したと思っていたけれど、蓋をあけてみると、ボーナスの額が減っていて愕然。上司の評価とはかけ離れていたり。
さまざまなモヤモヤ状態を解消するのに必要なのが、交渉です。言わなくても察してほしい、分かってくれているはずなんて思っていたら現状は変わりません。『おとしどころの見つけ方 世界一やさしい交渉学入門』(クロスメディア・パブリッシング)の著者であり、明治大学専門職大学院ガバナンス研究科(公共政策大学院)教授の松浦正浩さんは、交渉するかしないかは生涯的な年収にも関わってくる可能性を示唆します。