夫婦で家事・育児の分担はうまくいっていますか? 自分はこれでいいと思っていても、相手は不満があるかもしれません。NPO法人「子育て学協会」理事の河本晃さんも、かつては仕事人間で、家事や子育ては妻任せだったそう。妻の信頼を失い「離婚」の文字が浮かぶようになった夫婦関係をどのように立て直したか、話を聞きました。

河本晃さん

子育てや家族のあり方をサポートするNPO法人「子育て学協会」理事、「チャイルドファミリーコンサルタント」として「子育て学」講座の講師を担当する他、「傾聴」や夫婦関係のワークショップを妻のここのさんと提供している。前職のリクルート時代は実業団アメリカンフットボールチーム「シーガルズ」メンバーとしても活躍。現在はITメディアでマーケット開発を担当。妻、社会人の長男、大学生の長女の4人家族。写真は仕事中心の生活だった頃、家族とともに。

モーレツ仕事人間だった「しくじり子育て時代」

 企業で働く傍ら、子育て学協会で理事も務め、「家族」をキーワードにした活動を精力的に行っている河本さん。自身の子育てを聞いてみると、「残念なお父さんでしたね」と苦笑いしながら振り返ります。二人の子どもが幼い頃は、社会人実業団のアメフト選手と、モーレツ仕事人間という二足のわらじを履き、家事や子育ては妻に任せきり。たまの休日に子どもと公園で遊ぶくらいで、父親としての役割はそれなりに果たしているという気持ちでいたといいます。

6年の単身赴任後、家庭崩壊の危機が顕在化

 そんな河本家に、家族崩壊の危機が訪れたのは、上の子が中3、下の子が小6のときでした。大阪、名古屋、上海と続いた6年にわたる単身赴任から戻り、ようやく家族と一緒に暮らせると思っていた河本さん。しかし、出迎えたここのさんの態度は冷たいものでした。

 「単身赴任前から、ほぼワンオペで子育てと家事をしてきた妻にとって、夫である私は『話を聞いてくれない』『自分の気持ちを分かろうともしてくれない』存在だったようです。私としては妻の不満を聞いているつもりでしたが、聞き流していたんですね。お気楽に考えていた私と深刻に悩む妻の間には、夫婦関係について大きな認識の差がありました」

 子どもたちが独り立ちしたら離婚を、とまで思いつめていたここのさん。完全に夫に対して心を閉ざした妻の態度に河本さんは混乱します。

 「最初は訳が分かりませんでした。でも、そのうちに『その態度はなんなんだ』って思い始めて……。私はようやく家族一緒に楽しく暮らせると思っていただけに、その衝撃は大きかった。思春期を迎えた子どもたちは、夫婦のギクシャクは知っていましたが、遠くから冷ややかに見ているといった雰囲気でした」

 二人で腹を割って話し合おうとしましたが、お互いの溝がどこにあるのか双方うまく言葉にできず、言い争いになるだけ。もやもやした気持ちと不満ばかりが残り、負のスパイラルにはまっていきました。

次ページから読める内容

  • 自分の育ちを見つめ直し、得た気づき
  • 「自分らしく生きたい」という妻の夢を応援
  • 毎月の家族会議で家事分担と目標を設定
  • 妻と一緒にシェアハウス運営。夫婦再生で得た絆

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