「パパ、遊んで~」。そんな言葉に応えたいと思いつつ、ネタ切れで……というパパ。そんなパパのために、子どもに鉄板でウケる遊びを紹介する特集です。体の成長にも効くエクササイズ的な公園遊び、なりきり遊びもできて「2度楽しい」工作、理科力が芽生える「ふしぎ遊び」、未就学児でも遊べるボードゲームなどについて、専門家らにノウハウをたっぷり教えてもらいました。仕事モードから切り替えて、一緒に思い切り遊べば、子どもたちのパパ大好きの気持ちが、もっともっと大きくなるはず。さらに、パパ人気が高まればママも喜ぶこと間違いなしです。
<div class=ボードゲームに関するよくある疑問 ・未就学児でも遊べるボードゲームはある? ・負けると泣いてしまう子はどうしたらいい?・ボードゲームのおもしろさの伝え方は?・ルールの説明を上手にする方法は?

親子で楽しくコミュニケーションを取りながら遊ぼう

 未就学児ができる遊びは限られる印象がありますが、ボードゲームなどのアナログゲームを親子で楽しめるのはいつごろからなのでしょうか。

 「3歳からでも遊べるボードゲームがあるってホント?」

 そんな疑問を抱えて、東京・高円寺にある国内最大級のボードゲーム販売専門店「すごろくや」を訪れました。お話をしてくれたのは、代表取締役の丸田康司さん。15年のテレビゲーム開発の仕事を経て2006年に「すごろくや」を設立。オリジナルのボードゲームの企画制作、イベントやワークショップの主催などボードゲームを主軸としてさまざまな活動をしています。

 「3歳から遊べるボードゲームはありますよ。でも……」と丸田さんは続けます。「『子どもに与えれば勝手に遊んでくれる』という前提であれば、答えは『ノー』です。親が一緒にちゃんと遊んで手ほどきできるなら、3歳から遊べるボードゲームはあります。ボードゲームは社会性のある遊びです。テレビゲームのように放置して遊ばせておく、ということはできません」

 どんなゲームならできるのでしょうか。「2~3歳向けであれば、しつけのような意味も含めたゲームが中心で、5歳ぐらいになれば、もう少し進んだ内容のゲームで遊べます」。一番大事なのは「子どもの理解力」を理解すること、と丸田さん。「手ほどきしながら一緒に遊ぶことができない親は結構多いです。一般的には男親に多い傾向がありますが、ゲームを一緒に遊べない=子どもの理解力を理解できない、ということになります」

 社会性を育み、頭も使うボードゲームは、親子で楽しくコミュニケーションを取りながら発達のために大切なことを身に付けられるため、ドイツなどで人気だそう。「先進国の中で比較すると、日本の家庭での活用度はまだまだ低いと思います」。近ごろは、発達障害の子どもたちの療育の一手段として使われる例も日本で出ているといいます。

 アナログゲームというと、オセロやUNOなどの定番商品が浮かびます。でも、お店で扱っているゲームの数はなんと約600種。「毎月30~40種類の新作が市場に出ていて、息の長いロングセラーもあれば、寿命の短いものもあります。多くの人は、氷山の一角しか知らない。洗練された、新しい気づきをもたらしてくれる、面白いゲームがたくさんあることにも気づいてほしいですね」と丸田さん。

 未就学児と遊べるボードゲーム5選、ボードゲームを選ぶこつ、遊ぶときのポイントなどを次ページから丸田さんに詳しく教えてもらいます。

未就学児とボードゲームで遊ぶなら、親がちゃんと手ほどきすることが大切(イメージ写真)
未就学児とボードゲームで遊ぶなら、親がちゃんと手ほどきすることが大切(イメージ写真)