「パパ、遊んで~」。そんな言葉に応えたいと思いつつ、ネタ切れで……というパパ。そんなパパのために、子どもに鉄板でウケる遊びを紹介する特集です。体の成長にも効くエクササイズ的な公園遊び、なりきり遊びもできて「2度楽しい」工作、理科力が芽生える「ふしぎ遊び」、未就学児でも遊べるボードゲームなどについて、専門家らにノウハウをたっぷり教えてもらいました。仕事モードから切り替えて、一緒に思い切り遊べば、子どもたちのパパ大好きの気持ちが、もっともっと大きくなるはず。さらに、パパ人気が高まればママも喜ぶこと間違いなしです。

 「パパと遊ぶ」というと、体を使った遊びをイメージする人が少なくないようですが、運動以外でもパパと一緒に楽しく遊ぶチャンスはいっぱいあります。

 今回は、兵庫県西宮市で男性初の保育士になり注目を集め、現在は保育の現場で活躍する人材の育成に力を注ぐ、大阪教育大学教育学部准教授の小崎恭弘さんに、パパたちにぜひ試してもらいたい遊びを教えてもらいます。

 教育のあり方が大きな転換期を迎えている昨今、小さい頃から体験しておきたい遊びとはどんなものでしょう。

「ふしぎ遊び」のお品書き その1 逃げる光 その2 パワーアップシャボン玉 その3 スマホ時代にあえて…… その4 あれこれ音出し

学習指導要領が変わる今こそパパに関わってほしい!

 遊びの話題に入る前に、まず押さえておきたいことがあります。現在、日本の教育は全体的に大きな転換期を迎えています。2018年に、幼児教育に関わる保育指針や幼稚園教育要領の改訂があったことを皮切りに、2020年には小学校、21年には中学校、22年は高校と段階的に変わっているところなのです。

 文部科学省が示す新しい学習指導要領では、小学校から高校まで、下記の「資質・能力の3つの柱」を掲げています。これまではそれぞれが独立して方針を考えてきたのですが、一貫して同じ方向を目指して進むことになりました。この3つの力をバランスよく育む、ということです。

1.学んだことを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力、人間性など」
2.実際の社会や生活で生きて働く「知識及び技能」
3.未知の状況にも対応できる「思考力、判断力、表現力など」

 また、こういった指導について、学校などの教育機関だけでなく「社会」と連携していくことも大きな指針としています。つまり、学校任せにしないで、「家庭も地域もみんなでやっていこうよ!」ということです

「非認知能力」を育てることが1つの大きな軸に

 そんななか、幼児教育においては、準備段階として、いろいろなものに興味を持ったり、関心を持ったりする「非認知能力」を育てることが1つの大きな軸になりました。

 保育園や幼稚園だけでなく、それぞれの家庭でも、一緒に遊びながらいろいろなことに興味や関心を持つチャンスを作ってほしいと思います。そこでお勧めしたいのが「ふしぎ遊び」です。