コロナ下で、採用面接をオンラインで行う企業が増えています。わざわざ企業に出向かなくても転職活動ができるため、忙しいワーママにとっては追い風です。テレワークや在宅勤務などの働き方の広がりを背景に、より柔軟な働き方を求めて転職をしたいというママもいるのではないでしょうか。転職を考えるなら今が動き出すべき絶好の時機。最新のワーママ転職事情や、ママならではの職務経歴書の書き方ポイントなども紹介します。

コロナ下での転職活動には思わぬ落とし穴も?

 ワーママ転職座談会の前編(「ワーママ転職 『夫には一切相談しなかった』理由は」)では、3人の働くママに、なぜコロナ下で転職活動をしたのか、転職活動を具体的にどう進めたかなどについて語ってもらいました。今回は、さらに深く本音を聞いていきます。

 コロナ前にも転職活動を経験したことがある高橋成美さんと佐藤美穂さんは口をそろえて、コロナ下での転職はメリットのほうが多かったと言います。

 「働く女性、特にママにとっては、すべてオンラインで済ませられるのはメリットでしかないと思います。コロナ下になってから、求人票に『リモート勤務ができます』と書かれるようになるなど、ワーママ目線で見て、企業側がかなり歩み寄ってくれる時代になったと感じました」と高橋さん。

 一方で、「オンライン面接が手軽だからといって、気を抜いていると、思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性もある」と、鈴木沙織さんは言います。

 後編では、「オンライン面接中の大失敗談」や、職務経歴書を書く際に考えたこと・実際に書いたことなど、3人のワーママが経験したコロナ下での転職活動のリアルを赤裸々に語ってもらいました。

【コロナ下で転職活動をしたワーママ座談会・参加者プロフィール】(名前はいずれも仮名)

子どもとの時間を増やすために転職を決意
●佐藤美穂さん(40代後半)
子ども:小学生 1人
結果:転職し、年収アップ(教育・財務経理・一般職→小売・財務経理・一般職)
転職活動歴:コロナ下以前に転職活動経験あり。今回が2回目

前の仕事をやり切ったという思いから、転職を検討
●鈴木沙織さん(30代後半)
子ども:未就学児 1人
結果:転職し、年収アップ(広告・人事→コンサルティング・人事コンサルタント)
転職活動歴:今回が初めて

今の職場では「自分がやりたいこと」ができないと思い、転職を検討
●高橋成美さん(30代後半)
子ども:未就学児 1人
結果:転職しなかった(現職:情報処理サービス・一般事務・一般職)
転職活動歴:今回が初めて
次ページからの内容
●佐藤さんが感じた、コロナ下での転職活動で浮き彫りになった企業の姿勢とは
●「オンライン面接の主流化に伴い、驚くほどのハイクラスな会社の人事からお声がかかるようになった」という鈴木さんが、実際にハイクラスの会社の面談を受けた際に焦った理由は
●高橋さんが、職務経歴書に盛り込んだ「育児で培ったスキル」の書き方で工夫した点は
●高橋さんが、「転職を考えていなくても、転職活動をすべき」と考える理由
●佐藤さんが、「転職先を考える際、自分がその会社で何ができるかという観点以上に、その会社のビジネスモデルを重視すべき」というワケ
●鈴木さんが、転職活動をする際に「自分をご機嫌な状態にする」理由