コロナ下で、採用面接をオンラインで行う企業が増えています。わざわざ企業に出向かなくても転職活動ができるため、忙しいワーママにとっては追い風です。テレワークや在宅勤務などの働き方の広がりを背景に、より柔軟な働き方を求めて転職をしたいというママもいるのではないでしょうか。転職を考えるなら今が動き出すべき絶好の時機。最新のワーママ転職事情や、ママならではの職務経歴書の書き方ポイントなども紹介します。

オンラインでは画面に映っているものがその人のすべて

 転職活動を進めて、書類選考が通過すれば、次は面接です。面接の回数は2~3回(1次、2次が最終面接もしくは3次が最終面接)で内定を出すという企業が多いですが、4~5回行う企業もあります。

 2021年12月現在、企業の採用活動の多くがZoomやTeamsなどのオンラインツールを利用してのオンライン面接となっています。中には、1次・2次面接はオンライン、最終面接のみ対面で行うというケースもありますが、主流はオンライン面接。忙しいワーママにとってはわざわざ会社に行く必要がないので、移動時間をカットできる点はありがたいですが、ただでさえ不慣れな面接が、さらにオンラインで、となると、不安を感じるかもしれません。

 企業の人事制度の構築などを行う人事のプロ、カドル代表取締役の澤田清恵さんは「転職活動においてはインプレッションマネジメント(印象管理)が非常に重要です。対面での面接なら立ち居振る舞いやしぐさ、声の調子など、その人の持っている雰囲気を五感を使って伝えることができますが、オンラインでは画面に映っているものがその人のすべてとなります。表情、メイク、姿勢、洋服といった見た目の印象が評価を左右することも少なくありません」と話します。

 画面に映っていることしか面接官に伝えることができないので、その制約の中で、いかに自分を演出するか、という視点が大事になります。

ポイント1:インプレッションマネジメント(印象管理)を意識する

 「まず、自分に似合う色のスーツやメイクで印象を操作することは必要です。パーソナルカラー診断を受けると、自分を引き立ててくれる色などを把握することができます。自分に似合う色を知っておくといいでしょう」。カドルの澤田さんはこうアドバイスをします。

 KEY ROLE代表取締役の兼吉ともこさんは、オンライン面接の印象管理のポイントとして、生活感が出ないようにするという点を挙げます。「特にママ転職の場合は、自宅でオンライン面接を受ける際に、背景に洗濯物や子どものオモチャといった、生活感のあるものが映り込んでいないか、事前にカメラで確認をしておきましょう。背景はすっきりとした白い壁が無難です。読書灯のようなものをパソコンの前に置いておくと顔色が明るく見えるので好印象につながります」。また、「慌てないように面談のURLは一度クリックして確認しておき、特に指定がなければ5分前に入室スタンバイをしておきましょう」

 次のページから、オンライン面接でさらに好印象を与えるために心掛けたいポイントを紹介します。