家事・育児の分担、子どもへの接し方、教育方針や仕事観……パートナーの態度や言葉に対し、違和感を持ったことはないでしょうか。話し合いで解消すればいいけれど、時として互いの価値観がぶつかり合い、深刻な夫婦喧嘩に発展してしまうこともあります。だからといって違和感をそのままにしていると、気付かぬうちに溝が深まり、修復不可能な状態になってしまうかもしれません。そもそも人の価値観はどう形成されるのか、価値観の違うパートナーとわかり合うことはできないのか。違和感が生じる背景や、解消法を探っていきます。

積極的な関与から生まれる違和感

 共働き生活の随所で感じる、パートナーに対する違和感。こと子育てに関しても違和感が姿を現す場面は多々あります。

 その1つが、子どもの中学受験のサポートです。都内4カ所で学習塾を展開するさくらさくプラスグループのVAMOSで代表取締役を務める富永雄輔さんは、「保護者との面談の際などに、子どものサポートに関して生じている、夫婦間の価値観の相違などについて保護者から相談を受けることもある」と言います。

受験のサポートも、かかわり方によっては夫婦間の違和感や子どものストレスにつながることも
受験のサポートも、かかわり方によっては夫婦間の違和感や子どものストレスにつながることも

 富永さんによると、親が受験に協力しようと積極的に関与するあまりに、パートナーが違和感を抱いてしまうケースも少なくないようです。多いのが、子どもの受験勉強のサポートや管理の仕方。両親のどちらかが細かくスケジュールを立て、それを強いることで子どもがストレスを抱いたり、勉強の効率が下がってしまったりするということも少なくないといいます。また、志望校決めにおいても、どちらかが、自身が受験生だったころの価値観に固執することで、夫婦間の対立を生み、子どもの進路選択に悪影響を与えてしまうこともあるようです。

この記事で分かること
・「エクセルで学習計画を徹底管理」の問題点
・中学受験経験者の親が陥りやすいのは?
・受験を巡る夫婦間の違和感を解消するには、○○○を頼るのが有効