12月に発行されたばかりの『なぜ自信がない人ほど、いいリーダーになれるのか』(小早川優子著、日経BP)。この本のエッセンスを紹介する本特集の5本目記事では、昨今注目されている主なリーダーシップ・スタイルについて、著者でワークシフト研究所代表取締役社長の小早川さんに詳しく解説してもらいます。
自信がないリーダーは、ルールを多用しないよう注意
前回記事「リーダーシップを考える際に意識すべき構造軸と配慮軸」では、リーダーシップを考える際に意識すべき2軸として、構造軸と配慮軸を紹介しました。自信のない人が留意する点としては、構造軸に寄りすぎないようにすること。つまり、「不安だからルールで縛る」というマネジメント手法を多用しないことです。
小さなトラブルを回避するためのルールづくりに熱心になりすぎて、やたらルールばかりの「権威と従属のマネジメント」になってしまうことがあります(例えば、「何があろうと遅刻は厳禁」「チェックは複数回行う」「資料を大量に保管する」など)。
チームを運営する上で、ルールづくりはある程度必要ですが、仕組みをつくることに気を取られて、人間関係への配慮が手薄にならないようにしてください。あなたの不安の大きさが、部下を必要以上に支配する状態につながっていないか、十分に気を付けましょう。
昨今の主なリーダーシップ・スタイルとは
「リーダー」のあり方は日々進化し、時代の変化に応じて、さまざまなリーダーシップの形が生まれています。昨今、注目を集めている主なリーダーシップのスタイルをここで整理しておきましょう(*1)。