近年、グローバルで活躍できる人材育成を教育方針にすえた、中高一貫の共学校が次々と誕生しています。広尾学園や開智日本橋学園をはじめとする「探究型学習」「グローバル教育」「留学」「IB認定校」などの特色をもつ学校群です。これら国際色のある比較的新しい共学校は、今御三家や早慶といった伝統校とは異なる目線で受験親子から人気を集めています。ネームバリューや偏差値重視の軸から、「子どもの個性に合う」「学校の理念に共感できる」といった、より多様な視点で志望校を考えるようになってきた「学校選び」。実際にこれらの学校が伝統校をはじめとする従来の学校とどのように違うのか、気になる人も多いのではないでしょうか。本特集では、世界標準のカリキュラムを目指す学校に焦点を当て、学校選びの最新動向や卒業生に聞いたリアルスクールライフの様子など、入学前に知っておきたいことを徹底取材。皆さんの素朴な疑問に答えていきたいと思います。

世界標準の共学校続々、「学校選び」はどう変わる?

日本の私立中学や高校、「帰国生側」はどう見ている?

 近年、広尾学園や三田国際、開智日本橋学園などグローバル教育に力を入れる私立の中学校や高校が注目を集めています。これらの新興校は、海外生活を経て日本の学校に進学する帰国生の受験指導をする側からは、どのように見えているのでしょうか。

 「個人的には公立校にもぜひ頑張ってもらいたいですが、世界を見据えた教育カリキュラムを提供する私立校が増えていることは喜ばしいことだと思います」。そう話すのは、17年にわたり帰国生の受験指導を行ってきた、早稲田アカデミー元ニューヨーク校校長で、現在は本社国際部国際一課の課長である田畑康さんです。

 「そう思う理由は、グローバル社会で活躍する人材を育てるためには、新学習指導要領にもあるように、『探究型学習』などの新しい学習体系を実践的に取り入れる学校が日本にもっと必要だと感じているからです。米国の多くの学校では、幼児や小学校低学年から、問題解決型、いわゆる探究型の学習が行われています」

 世界標準の教育を取り入れる国際色豊かな新興校が増えていることを受け、さまざまな既存の学校でも「グローバル教育」などのキーワードを続々と打ち出すようになり、それに伴い、帰国生の受け入れを新たに始める学校も増えてきているといいます。しかし、実際のカリキュラムには落とし込まれず、表面上だけの学校もあり、玉石混交だと田畑さん。

 「グローバル教育、といった言葉が『流行語』のようになりつつあると感じています。表面上はグローバル教育を取り入れているとアピールしていても、蓋を開けてみると『修学旅行先が海外の都市であるというだけで、実際の授業は従来と変わらず知識詰め込み型タイプだったり、英語力をしっかり伸ばせるような授業が設けられていなかったりする』学校もあるのです」

 これから中学受験や高校受験に臨む家庭が、そんな「落とし穴」に陥らないために、「グローバル教育を掲げる新興校」を選ぶ際にチェックすべきポイントなどについて教えてもらいました。

この記事で読める内容
・本当にグローバル社会で活躍できる子どもを育てようとしている学校なのかどうかを見分ける3つのポイント

・「国内生(非帰国生)にこそ、国際色豊かな学校を選択肢に入れてほしい」理由とは

・「海外大進学を目指さなければならない」などと気負いすぎる必要はない

次ページから読める内容

  • グローバル人材を育てるには、英語以外のスキルが必要
  • 本当にグローバル教育を実践している学校は意外と少ない?
  • 生徒全員が海外志向ではない

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