子どもたちが散らかした玄関の靴をそろえるのに30秒、トイレ掃除に5分、毎日の食器洗いに10分、洗濯物を干して取り入れたたんで片付けるのに30分……。1つ1つの家事時間はそれほど長くはなくても、終わることのない家事に向き合う時間は積み重ねると膨大な時間に。仕事をしながらこれらすべてを完璧にこなすなんて、そもそも無理があるというものです。

これからの共働き家庭で大切な発想は、ママもパパも「しないこと」を増やすこと。取捨選択をして諦める、アウトソーシングをして上手に任せる。家事のスリム化を進めた結果、家族との時間が増えるとうれしいですよね。「しない上手、任せる上手」になるためのコツやアウトソーシングの最新事情を紹介します。

 忙しい共働き家庭では、家事は極力省力化したいもの。そこで数多くの家電を触って評価してきた家電コーディネーターの戸井田園子さんが、家事を「ほったらかしでお任せできる」という視点から選りすぐり最新スマート家電10選を紹介します。

「嫌い、苦手な家事ほど投資してラクしていこう」が鉄則

 最近は家電量販店に行くと、「掃除」「洗濯」「料理」などさまざまなカテゴリーの「ほったらかし」機能を前面に出した家電が並んでいます。これらを一挙に投入して家じゅうの家電をいきなり全部スマート化できるのが理想ですが、予算上、現実的ではありません。では一番効果を発揮するには、どこから導入したらいいのでしょう。戸井田さんは、「苦手な家事から投資するのが鉄則です」と語ります。好きな家事の道具は最新型でなくても便利に使いこなせるし、使い勝手に細かく好みがある人も多いためです。

 今回は「掃除」「洗濯」「料理」3つの領域に分けて、家事を任せて「ほったらかし」にできる家電を見ていきます(下の図)。その中で、苦手な家事をこなしてくれる家電に注目してください。さらに「手がかからないのに家事の成果に満足できる」「空いた時間でほかのことができる」「メンテナンスの手間が少ない」「コストパフォーマンスが良い」といった観点から家電をチェックし、5段階の「ほったらかし指数」を付けてご紹介します。