「子どもが一人前になるまで、無事に育て上げたい」というのは、すべての親が共通して持つ切実な願い。「このまま頑張って働き続ければ、何とかなるはず」と思っている人も多いでしょう。ただ、忘れてはならないのは、夫婦のどちらかが病気やケガなどで休職を余儀なくされるなど、万が一の事態も起こり得ること。家計が2本柱から1本柱になったら、先の見通しはたちまちぐらつく可能性があるほど、家計の安定とはもろいものです。

そこで今のうちに、考えられるリスクを総点検しませんか? 意外と知られていない公的保障や職場の制度の確認ポイント、「がん」「事故・災害」「介護」「うつ」などへの備え方をご紹介します。

 子育てしながら仕事をしている共働き家庭。育児家事と仕事の両立で多忙であることと、ダブルインカムであるという気持ちの余裕から、リスクへの点検や備えが後回しになったり、おろそかになることもあるかもしれません。

 「夫婦二人で支えているから家計は安泰。どちらかに何かあっても大丈夫なはず」と思っていても、二人分の収入を前提に毎月多額の住宅ローン返済をしているなど、何かと固定費を膨らませている家庭の場合は注意が必要です。何かの要因でどちらかが働けなくなると家計の収支が一気に悪化しやすく、住宅ローンが返せない、子どもの塾代や習い事代が足りない、といった深刻なピンチに見舞われることもあるでしょう。

 そこで、まずは病気やケガで長期間働けなくなるケースへの備えについて、確認していきましょう。

 「大きな病気やケガに見舞われたら、その時点で収入が途絶える」というイメージを抱いている人は少なくありません。が、実は仕事を休まなければならなくなった場合も収入が保障され、ある一定の給付金を受け取ることができます

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