習い事を始めたのはいいけれど、日々の練習に親子でストレスを抱え、想定外の親負担や子どもの「やめたい」発言にうんざりすることも。「親子で幸せな習い事生活を送るには?」「そもそも幼い時にお稽古事って必要?」…そんな素朴な疑問に答えるべく、各方面の専門家に取材し、「子どもが習い事をする意味」について徹底検証しました。実は、意味のある経験になるかどうかは、習い事の最大の難所である「やめどき」にあるのだとか。そのためにも習い事のゴールを考えておくことが大切なようです。東大生の大半が習っていた「水泳」「ピアノ」の知られざる効果や、「習い事をしない」選択をした場合に親が知っておきたいことなども紹介。子どもにとって習い事やそれに代わる経験を貴重な時間にするためのヒントを探ります。

小学生がしている習い事1位

 ベネッセコーポレーションが2021年6月に実施した調査で、「小学生が今している」「保護者がさせたい」そして「保護者がしていた」習い事3冠に見事に輝いたのが、水泳(スイミング)です。

 特集2本目の記事「ピアノ 継続的に取り組む姿勢が学力向上につながる」で、東大生の2人に1人がピアノを習っていたことを紹介しましたが、同調査で東大生の習い事ランキングでも水泳が堂々1位を獲得。5人のうち3人以上の東大生が水泳を習い、その数値は子ども全体における水泳経験者の実に1.5倍以上に上ります。

 小学生に限らず、保育園児や幼稚園児、0歳児から始めるベビースイミングもあります。もちろん、速く泳げるようになってほしいという願いはあるかもしれませんが、体全体を使う全身運動であることから、体力の向上や健康づくりなどを目的に水泳を習わせているケースも多いかもしれません。

水泳を習う効果は、体力面以外にも?
水泳を習う効果は、体力面以外にも?

 でも水泳を習うメリットは、それでだけではないようです。スポーツバイオメカニクスが専門の日本女子体育大学学長の深代千之さんは「水泳の練習を積むことで、うまく泳げるようになることはもちろん、勉強面や生活面でも強みが生まれやすい」と話します。

 では、どんな効果が期待できるのでしょうか。

この記事で分かること
・水泳の練習で身に付き得る〇〇管理と、○○する習慣
・脳の○○する領域を活性化
・運動が苦手でも、練習すれば泳ぎは上達する