働き方がますます多様化する昨今。ワーママが抱いているのは「この先も(は?)自分らしく働き続けたい」という思いではないでしょうか。これから働き続ける上で、「人とのつながり」が仕事人生にプラスになるものであることについて、多くの人は異論はないでしょう。でも、仕事と子育てを両立しているDUAL世代はとにかく多忙。目の前のタスクを処理することに精いっぱいで、ネットワークを広げる余力はないという人は少なくありません。そこで、時間がないと叫んでいる「人脈づくり苦手」記者たちが、読者に代わって、各界で活躍する「人脈の達人ワーママ」に徹底取材。等身大でできる「ムリじゃない」ノウハウを探してみました。外に目を向けることがなぜ今必要なのか。社内・社外人脈の広げ方、SNSの活用法も紹介します。

 「実際にどんな工夫をしてきましたか?」「今心がけていることはありますか?」——。人とのつながりを仕事やキャリアで生かして、多方面で活躍する7人の「人脈の達人ワーママ」に、そんな質問をぶつけてきました。

今回の記事に登場する方々(登場順)
・端羽英子さん(ビザスク代表取締役CEO)
・平田 麻莉さん(プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会代表理事)
・椎葉怜子さん(ルシーダ代表取締役社長)
・千田絵美さん(フロントステージ 代表取締役)
・田中里沙さん(事業構想大学院大学学長)
・椿奈緒子さん(YOLO JAPAN取締役COO)
・中村亜由子さん(パーソルイノベーションeiicon company代表/founder・lotsful共同代表)

 時間が限られているからこそ、人とのつながりをなるべく「濃く」する工夫をしている達人ワーママたち。達人ならではのスーパー級テクがある一方で、「もしかしたらムリじゃないかも」と人脈づくり苦手記者が心動かされたテクもありました。

 (SNSの活用法については特集4回目で紹介します)

 総じて大事なのは、派手な動きよりも継続的な小さなアクション、それを支えるポジティブな気持ちであることも見えてきました。では、さっそく具体的に教えてもらいましょう。

社内にせよ社外にせよ、小さな工夫は必要

 「子育てもして、仕事も一生懸命して、さらに人脈もつくらなきゃ、なんてすべてまじめにやっていたら正直やっぱり大変だと思います」。そう話すのは、ビザスク代表取締役CEOの端羽英子さん。子どもは今や17歳に。「もう人脈つくる時間しかない、ですよ」と笑います。

 起業する前の企業勤務時代に仕事を通じて知り合った社内・外の人たちとは今も飲んだり、泊まり旅行に行ったりする仲だそう。「仕事を頑張っていたら、振り返ると、そこで出会った人たちが仲間になっていて、人脈になっていた、という感じです」

 とはいえ、社内外問わず、小さな工夫は必要だと、端羽さんはアドバイスします。