ウィズコロナの暮らしになり、親がリビングで仕事をする横で、子どもが学んだり遊んだりすることは当たり前の風景になりました。休日を家で過ごすことも多くなってきました。家族が一緒に過ごす時間が長くなった今、子どもが育つ空間の在り方も変わってきているはずです。これからのリビングづくりのノウハウ30選を紹介します。子どもの自立心や没頭力、学力を育むヒントも満載です。

 親子で過ごすリビング時間が増えたのはいいけれど、過ごし方がそろそろマンネリ気味という人も多いのではないでしょうか。そこで、中学受験の指導やカウンセリングを通して多くの家庭の学習環境を見てきている小川大介さん、子どもの学び・育ちと空間の関係に詳しい積水ハウスの河崎由美子さんと服部正子(あきこ)さんに、リビング時間を楽しく充実したものにするアイテムを提案してもらいました。

子どもの感性を刺激し、探究心を広げる。ホワイトボード、植物、人工芝

1. ホワイトボード  幼児期から受験まで役立つ

 小川さんは、ウィズコロナの暮らしを充実させる方法としてホワイトボードの活用を勧めます。おすすめは「ホワイトボードシート」「ホワイトボードペーパー」などの名称で売られているシート状のもの。糊(のり)や画びょうを使うことなくクロス壁に貼れるので、賃貸住宅でも使用できます。商品によってサイズは異なりますが、長さが1m以上のものもあり、小川さんは「子どもの手が届く高さの壁面にできるだけ大きく貼り、描きたいことを自由に描けるようにしてあげてほしい」と話します。

 「幼児期に自分の手を動かして自由に絵を描くことは、子どもの創造性を育み、好奇心や探究心を育むことにつながります。お絵描き帳などもよいですが、紙だと描ける範囲が小さくなってしまいます。もっと伸び伸びと描ける画面として、壁にホワイトボードを貼ってあげるといいですね。いろいろな色のホワイトボードペンも用意してあげましょう」

 お絵描き帳と異なり、ホワイトボードに描く絵は親の目に付きやすいので、絵を通してコミュニケーションを深めることもできます。「円が描いてあったら、親がささっと耳を描き加える。それを見た子どもが目鼻を入れ、親は体を描き入れる。こんなふうに親子で合作していくと、最後に思いがけない絵ができ上がって、楽しいと思います」

 ホワイトボードが役立つのは幼児期だけではありません。