離婚をとどまった人の理由

 離婚を考えたことがありながらも、思いとどまった経験がある人も多く見られました。回避の理由は「子どものことを考えて我慢した」が40.4%、「夫婦で話し合った」が14.8%でした。実際にどう考えて思いとどまったのか、声を聞きました。

経済的な面
「私が経済的に余裕がある今の生活を手放せなかった。我慢した、に近いが、子どものために我慢したわけではなかった。夫婦とは長年いるとそんなものかもしれないと考え直した」(48歳、女性)

「経済的自立ができていないためにとどまった」(45歳、女性)

「冷静に考えたら、離婚するより結婚を継続したままのほうがメリットがあると感じたから。金銭面:養育費より確実に多くのお金を使うことができる。時間:夫に子どもを預けて飲みに出掛けることはできるが、実母のサポートを受けながら自由に出歩くのは難しい」(35歳、女性)

「夫はATMと思い込むようにした」(43歳、女性)
家族や世間体
「世間体など周りに対する影響とそれによる自分への影響を考えて」(43歳、女性)

「こんな相手を選んだのも自分の責任だと思い、現状からの改善を模索」(52歳、女性)

「すでにバツイチだったのと、年齢的にやり直すには厳しいため我慢した」(44歳、女性)
期待せず、諦めた
「自分が配偶者に期待しないことを自分にトレーニングした」(33歳、女性)

「忙しくしているうちに面倒になった」(41歳、女性)

「書斎を寝室にして自分の居場所とし、妻の怒声から距離をとった」(55歳、男性)

「我慢しているうちに時がたった。誰と結婚しても男性はたいして変わらないと思うことにした」(48歳、女性)

 「一定期間双方が努力することにした」(38歳、女性)などお互いが話し合って歩み寄った人や、「別居してみたところ、ひとまず落ち着いたからまだ離婚には至っていません」(37歳、女性)というように別居でクールダウンを図ったという人もいました。

 離婚のタイミングをうかがっていて、一時的に踏みとどまっているという人もいました。

時機をうかがっている状態
「子どもが高校卒業したら離婚する、それまでの期間限定の我慢」(45歳、女性)

「海外赴任を検討中。夫と物理的にはなれて、自然消滅したい。怒りのエネルギーが消えた頃に離婚の話し合いができると思うから」(42歳、女性)

「経済面で困らないための準備段階。時期を待っている」(43歳、女性)

「子どもが小学校受験を控えているので終わってから再度考えようと思っている」(39歳、女性)

「子どもにとっては100%害とは言い切れない(父として良い面もある)現状と、経済的にやっていけるが多少苦労すると思うとてんびんにかけて『今ではない』と延命中」(36歳、女性)