別居・離婚経験者の声を紹介

 ここからは、実際に離婚をしたことがある人のアンケート結果を紹介します。離婚をした人に、離婚を考えてから実際に離婚届を提出するまでの期間を聞きました。

 充分な準備期間を用意していた人が半数を超える一方で、半年から1年未満は19.1%、半年未満も13.2%いました。

 離婚をしたときに子どもがいた場合、子どもの親権はどちらが持ったのでしょう。

 9割近くが、妻が親権を取るという結果になりました。自由回答欄ではこういうケースもありました。「成人するまで待ったので親権の問題はなかった」(52歳、女性)、「兄は夫側、妹は妻(私)側」(41歳、女性)、「親権は私が持っていますが、元夫もかなりの頻度で子どもを家で預かっています」(42歳、女性)

 子どもの性別や、離婚の際の子どもの年齢によるところが大きいかもしれません。

離婚は結婚よりエネルギーを使う

 こうして離婚に至った人に、離婚してよかったことや、これから離婚を考えている人に向けてのアドバイスを聞きました。

幸せになるためのプロセスだった
「現状を変えることは怖いですが、勇気を持って踏み出せば意外と平気! 離婚してよかったと心底思います」(42歳、女性)

「感情に任せて決断せず、知識をつけ、将来の見通しを立ててから、次のステップに進むことが、後々の生活にとても大切だと思います」(43歳、女性)

「離婚後の生活資金や子どもの学費、共有名義のマンションのローン相談など、具体的に行動を起こして不安を消していったら、離婚することに全く抵抗がなくなった。自分がどれだけ我慢を強いられてきたか、パワハラ・モラハラを受けてきたかを相手に伝えることができ、清々した。周りにも離婚を宣言したことで、自由を勝ち取ったんだと実感できた。子どもは頑張る母親を見て、理解してくれます」(41歳、女性)

「離婚手続き、話し合い、悲しくつらくなることもあると思いますが、幸せになるためのプロセスだと思ってください」(36歳、女性)

「離婚するのは結婚するよりエネルギーを使います。子どものために離婚しないほうがいいとも言われますが、子どもは夫婦の関係を感じ取ります。お互いが険悪な状況ほど子どもによくない環境はありません。離婚したら子どもが悪い影響を受けるといわれたりしますが、親が子どもとちゃんと接していればそうはなりません。自分の人生を一番に考えてください」(52歳、男性)

「再婚で子どもに恵まれ、仕事もきちんと持っています。最初の結婚の際に会社を辞めており、離婚するにあたって非常に悩みました。経済的なことを考え、しっかりとした仕事を持つことや仕事のキャリアを積むのを目標にしておいたほうが、人生の選択の幅が広がると思います」(46歳、女性)
経済的自立が精神的な自立に
「離婚はお勧めしませんが、ストレスをガマンしすぎて、自分らしく生きていけないようであれば、今すぐ離婚しましょう。仕事があればなんとかなります。自分を大切に」(43歳、女性)

自立した生活をしていないと、離婚した後に夫からの慰謝料や養育費などに依存するしかありません。その意味でも、子育てとの両立生活がどれほど大変だとしても、仕事は続けるべきだと思います」(35歳、女性)
弁護士選びや手続きは慎重に
「弁護士選びは慎重に。私の場合、弁護士に勝手に審判内容を決められ、お金が一切もらえない条項で離婚しました。相手との関わりを持たないことを優先してましたが、金銭的な余裕がないのはやはりきついですし、自分で納得して決めたならよいですが、弁護士が相談なく決めたことなので子どもに対して申し訳なく思います」(42歳、女性)

「離婚には準備が必要です。離婚の条件については、根拠も含めて、はっきりと決めて話し合いに臨むほうがいいと思います。また、子どもと、親権を持たない親との交流がスムーズにできるよう、相手と決めておくことはとても重要です」(43歳、女性)

「考え方にもよりますが、イライラギスギスのまま子どもが育つよりも、ひとり親でも和やかな家庭の方がいいのではないでしょうか。ただ、離婚の際には下調べ、下準備もかなり必要です」(32歳、女性)
周りの理解を得る
「いつでも離婚ができるように、周りのサポート体制を良好・円滑にしておく。経済面の不安を少しでも緩和するために貯蓄や自己投資をする。他人の視線や評価を一切シャットアウトする精神的強さを身につける」(39歳、女性)

「夫より世間のほうが冷たい可能性大です。本気で離婚をするなら下調べ、準備と覚悟をお忘れなく」(34歳、女性)