収入がフルタイムと比較して7割くらいしかない

 最も多くの人が抱えていたのは、収入面の悩みでした。特集の5回目で具体的に見ていきますが、一般的な短時間勤務では通常8時間の基本労働時間が6時間となるため、その分、収入が減ってしまうケースがほとんどです。ママたちの悩みの声を一部ご紹介します。

【収入面の悩み・不満】

■1/7の収入減というのは結構大きい。実際の金額面でも精神面でも。(情報処理・情報システム、正社員女性、子どもは〈以下同〉小4と中学生以上)

■ミッションや仕事量はフルタイムとほぼ同様なのに、収入がフルタイムと比較して7割くらいしかなく、いつも仕事が終わらないストレスを抱えていた。ここまでと割り切ることに慣れておらず、収入に応じた働き方ができなかった。(総務・人事、正社員女性、0歳と年中)

■夕方は延長保育の時間になると、お金がかかるが、早朝保育はお金がかからないため、納期に間に合わないときなど、前業(始業時間前の業務)をしている。しかし時間外は就業時間後の時間分でしかつかないため、結局サービス前業。また、そもそもフルタイムのときもあまり残業はしていなかったが、みなし残業分として、営業手当が付いていた。時短になると、営業手当分に矛盾が出るとのことで実労働時間での計算になり、時短の分、計算基準になる基本給も下がっていることから収入が激減。それでも会社からの期待は変わらない。労働時間だけが延びて収入は減っている感覚。また、今は復帰したばかりで休み中に会社が立て替えていた住民税も引かれているため、なおさら不満を感じる。(営業・販売、正社員女性、0歳)

■もともと保育士自体給与が安く、フルタイムフルシフトの給与は毎年改善されているが、時短はパート程度の手取り収入(10万円台前半)しかない。しかし、現状では勤務時間は延ばせない。(保育士、正社員女性、2歳と小2)

■収入面では、生まれたばかりの子どもが一人立ちする前に夫が定年退職となること、これから家の購入を検討すること、などを考えると、収入減がつらい。(世間では高収入と思われがちな)医師だが、時間外手当の多さで高めの収入を得ていたので、時間外勤務免除、時短勤務となるとどのくらいマイナスになるのか心配している。(医療関連、正社員女性、0歳)