- (1)ウィズコロナ時代、キャリアも学びも「戦略」が大事 ←今回はココ
- (2)コロナ禍で転職成功 保育園ママの4つの戦略
- (3)企業分析や面接の注意点 コロナ前とはここが違う
- (4)文系パパのスキルシェア 強みの発掘、新分野の広げ方
- (5)自分の仕事を「スキル化」するために今できること
- (6)「希少人材」を目指せ! オンライン学習の活用法
- (7)副収入を生む家 シェアしたら働き方や育児も変化
「今の働き方でいいのか」悩む人が増加中
新型コロナウイルスによってDUAL世代の生活や働き方も大きな影響を受けています。在宅勤務を経験して働き方への価値観が変わった人もいれば、収入が減ったり雇用に危機感を感じたりして、今後のキャリアを考え直している人もいるでしょう。
東京の通信関連企業で企画職として勤務し、6歳と4歳の子のパパであるTさん(36歳)は、コロナ禍で在宅勤務を経験し、改めて家族との関係を見つめ直したと共に、今後のスキルアップの重要性を実感したと言います。
「家族と過ごす時間が増えたことで、これまで仕事偏重だった自分の働き方を見直すきっかけになりました。今後はコロナの影響が長期化していく中で、働き方においても、これまでの固定概念を捨てて取り組むことが必要だと思います。会社に頼らず個人で稼げるスキルを身に付ける必要があると痛感しています」
Tさんのように、在宅勤務をきっかけに働き方を考え直したという人は少なくありません。転職支援会社エン・ジャパンが35歳以上のユーザー2973人を対象に行った調査によれば、コロナ禍で「転職意向が高まった」と回答した人が4割に上りました。
「在宅勤務が難しい企業に勤めている人たちの中では、もっと家族との時間を大事にできるような、在宅勤務の可能な会社に転職したい、というニーズが高まっています」(『エン エージェント』で35歳以上の転職支援に関わる井用崇之さん)。
転職までは考えていない、という人にとっても、今後は自分のキャリアを見直す必要が出てくるかもしれません。足元の景況感はじわじわと厳しくなっています。内閣府が8月に発表した速報値によれば、2020年の国内総生産(GDP)は年率換算で27.8%減と、リーマン・ショック後を超える落ち込みとなりました。
コロナ前までは堅調な企業業績や人手不足から有効求人倍率は高水準にありましたが、「今後は経済が停滞期へと入っていくでしょう。こうした時期には、右肩上がりの時期とは違ったスキルが求められるようになります」(井用さん)。
停滞期に求められるスキルとは、どういったものでしょうか。