新型コロナウイルスの影響で先行きの不透明感が増し、今後の収入や働き方に不安を覚えている人もいることでしょう。一方で、オンラインを活用すれば自宅にいながらの学び直しや副業なども容易になってきました。動きづらい今の時期をキャリアの「仕込み期」とすることで、今後経済が回復したときに再度大きく飛躍できる可能性もあるはず。今だからこそできる、DUAL世代のキャリア戦略の立て方を紹介します。

ウィズコロナ時代の「働き方、次の一手」

「今の働き方でいいのか」悩む人が増加中

 新型コロナウイルスによってDUAL世代の生活や働き方も大きな影響を受けています。在宅勤務を経験して働き方への価値観が変わった人もいれば、収入が減ったり雇用に危機感を感じたりして、今後のキャリアを考え直している人もいるでしょう。

 東京の通信関連企業で企画職として勤務し、6歳と4歳の子のパパであるTさん(36歳)は、コロナ禍で在宅勤務を経験し、改めて家族との関係を見つめ直したと共に、今後のスキルアップの重要性を実感したと言います。

 「家族と過ごす時間が増えたことで、これまで仕事偏重だった自分の働き方を見直すきっかけになりました。今後はコロナの影響が長期化していく中で、働き方においても、これまでの固定概念を捨てて取り組むことが必要だと思います。会社に頼らず個人で稼げるスキルを身に付ける必要があると痛感しています

在宅勤務は働く人の意識に変化をもたらした。画像はイメージ
在宅勤務は働く人の意識に変化をもたらした。画像はイメージ

 Tさんのように、在宅勤務をきっかけに働き方を考え直したという人は少なくありません。転職支援会社エン・ジャパンが35歳以上のユーザー2973人を対象に行った調査によれば、コロナ禍で「転職意向が高まった」と回答した人が4割に上りました。

 「在宅勤務が難しい企業に勤めている人たちの中では、もっと家族との時間を大事にできるような、在宅勤務の可能な会社に転職したい、というニーズが高まっています」(『エン エージェント』で35歳以上の転職支援に関わる井用崇之さん)。

 転職までは考えていない、という人にとっても、今後は自分のキャリアを見直す必要が出てくるかもしれません。足元の景況感はじわじわと厳しくなっています。内閣府が8月に発表した速報値によれば、2020年の国内総生産(GDP)は年率換算で27.8%減と、リーマン・ショック後を超える落ち込みとなりました。

 コロナ前までは堅調な企業業績や人手不足から有効求人倍率は高水準にありましたが、「今後は経済が停滞期へと入っていくでしょう。こうした時期には、右肩上がりの時期とは違ったスキルが求められるようになります」(井用さん)。

 停滞期に求められるスキルとは、どういったものでしょうか。