過熱する中学受験を回避したい、地元の小学校とは違う教育環境で過ごさせてあげたい……。これまで「専業主婦家庭のためのもの」と思われていた「小学校受験」に、共働き家庭が挑むケースが増えているといいます。とはいえ、いわゆる「お受験」は、本当に共働き家庭でもできるものなのでしょうか? 本特集では、 そもそも小学校受験をする必要があるのか、ないのか? を知るべく、小学校受験のメリット・デメリット、受験塾や入学後のお金事情、お受験の内容、共働き家庭にお勧めの私立・国立小学校について、専門家や経験者を徹底取材しました。

長期的な戦略を立てた小学校受験の事例を紹介

 時間的な制約の多い共働き家庭の中には、小学校受験に魅力を感じ、気になりつつも、ハードルが高く感じられ、一歩を踏み出せ切れずにいる人が多いかもしれません。

 では、小学校受験を実際に経験した共働き家庭は、どのように受験準備期間を乗り越え、何を基準に学校選びをしたのでしょうか。そもそも小学校受験に対してどのような考えを持っているのでしょうか。4つの共働き家庭のケースを取材しました。

 本記事では3~4歳違いの子ども3人を育てる大企業勤務同士の夫婦、林家のケースを紹介します。林家では、既に上の2人を小学校受験させ、年少の次男をこれから受験させます。受験対応のために仕事から育児に軸足を移したことで、ママは一時的に仕事の評価が下がるなど、様々な壁にぶつかりましたが、長期的に子どもの成長と自分のキャリアについて考え、戦略を立てたそうです。

次ページから詳しくお伝えします。(人名はすべて仮名です)。

《プロフィール》
父:林一朗さん(メーカー勤務)
母:林真由美さん(物流系勤務)

受験した本人:美咲さん(小学校5年生)、蓮君(小学校1年生)
【きょうだい】 朝陽君(年少)
【教室】 1歳から保育園を卒園するまで幼児教室

次ページから読める内容
■小学校受験に目を向けるきっかけは1歳で通い始めた幼児教室
■夫婦で役割分担。パパの担当と役割は?
■仕事との両立の面で感じた課題とは? 役立った制度は?
ほか。詳しくは次ページから!