過熱する中学受験を回避したい、地元の小学校とは違う教育環境で過ごさせてあげたい……。これまで「専業主婦家庭のためのもの」と思われていた「小学校受験」に、共働き家庭が挑むケースが増えているといいます。とはいえ、いわゆる「お受験」は、本当に共働き家庭でもできるものなのでしょうか? 本特集では、 そもそも小学校受験をする必要があるのか、ないのか? を知るべく、小学校受験のメリット・デメリット、受験塾や入学後のお金事情、お受験の内容、共働き家庭にお勧めの私立・国立小学校について、専門家や経験者を徹底取材しました。

多様化する小学校受験選びで知っておきたいこと

 小学校受験をするに当たって、「わが子に合った学校選び」は重要です。最近の保護者の傾向について、中学受験対策研究所及び小学校受験対策研究所を立ち上げ、webサイト「中学受験スタディ」、小学校受験の「お受験じょうほう」を発信するバレクセル代表の野倉学さんはこう解説します。

 「2021年度入試では、小学校受験志願者が増加しただけではなく、これまで定員割れしていた学校の定員充足率も上がりました。コロナ下で特にオンライン授業対応の遅れなどを理由に公立小学校への不信感が高まり、短期間のお受験準備で入れる学校を選んだのもあると思いますが、保護者の志望校選びが多様化し、これまでのような名門校一択ではなくなっているのも大きいでしょう」

 小学校受験は、親自身が経験していない場合、「受験ありき」ではなく「わが子に合った志望校があるならしてみよう」と考える場合も少なくないかもしれません。ただしその際には、学校が目指す児童像とわが子が一致するかどうかといった視点、そして、「共働き視点」で長く通い続けられるかどうかを見極める必要がありそうです。

 共働き家庭の小学校受験で、ミスマッチを起こさない視点とはどのようなものでしょうか? 今回は、小学校受験の入門編として、私立・国立小学校の人気校、共働き家庭に人気の「最新・私立・国立小学校最新情報」などとともに、野倉さんに解説してもらいます。

【小学校受験選びで知りたい5つのポイント】

1、小学校受験の名門校、人気の学校を押さえよう
2、中学受験する、しないで変わる私立小選び
3、共学→男女別学の場合に気を付けたいこと
4、共働き家庭におすすめの最新・私立小情報
5、途中で編入できる私立小もある!?