今回のアンケートでは、子どものメンタル面に関して悩みがあると答えた人は全体の約9割。悩みがあると答えた人のうち約8割は第1子(きょうだいの数にかかわらず)で悩んでいるという傾向も分かりました。

 悩んでいる内容については、第1子と第2子以降とで大きな差はなく、最も多かったのは、「人から怒られたり否定されたりするのが苦手」(45.3%)という打たれ弱さに関するもので、「すぐに怒る」(41.2%)、「すぐに落ち込む、すねる」(40.6%)、「気分のムラが大きい」(37.1%)という感情の起伏のはげしさや、「チャレンジ精神の乏しさ」(28.2%)が続きました。

 子どもにどのようなメンタルを持ってほしいかという問いに対して多くの人が回答したのが「しなやかなメンタル」。そんな心の強さを育むために親ができること、心がけたいこと、専門家が伝授するノウハウ等を、本特集で紹介していきます。

 親が「弱い」と感じる子どものレジリエンスの高め方(特集2回目)、保育園や小学校への行き渋り・不登校の兆候が見えたときの対処法(3回目)、年長のわが子のメンタルに悩む記者が、2回目・3回目で紹介するノウハウを実践してみたリポート(4回目)、もし深刻なうつ傾向や不安などが見られた場合の受診の目安について(5回目)お伝えします。

 今、悩んでいる人も、今は悩みがない人も、わが子のしなやかなメンタルを育んでいくためにぜひお読みください。

■特集のラインアップ■
・子のメンタルに関する悩み みんなの工夫や対策は? ←今回はココ
レジリエンス育むには 子の気質を理解することから
不登校や行き渋り 親の問い詰めがダメな理由は
実践ルポ 繊細で人見知りの5歳児、行き渋りに変化
子どもから心のSOS 早い段階で受診したい理由

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構成・文/須賀華子(日経DUAL編集部) 写真/PIXTA