「学校には行かなくてもいい」とは思わない
親御さんとしては、子どもが不登校になると、「なんとかしてあげなければ」と思うかもしれません。だけど、なんとかするのは、結局のところ本人なんですよね。
私は、死ぬくらいなら学校には行かなくてもいいし、自分を守るために学校へ行かなくなるのは仕方のないことだと思っています。だけど、一方では、「(学校に)行きたくなければ行かなくてもいい」というのは少し違うような気がしていて、学校というのはやっぱり、「行かなければいけない場所」ではあってほしいと思うんですね。
今は、通っている学校以外の選択肢もあります。学校に行くとストレスもかかりますが、我慢することを学べますし、それに、やっぱり本当に何もしなくなっては、いざ動きたくても動けなくなってしまうような気がするのです。学校に行けないことに焦ったり、「なんとかしないと!」という気持ちがあったりする状態って、すごく大切なのではないでしょうか。
10代の頃というのは、ネガティブなモードに入るとひたすらそのヒビが大きくなってしまうところがあると思います。どうか親御さんには、お子さんを責めないで「隣って(となって)」あげてほしいですね。そして、子どもが大人に救いを求めるのは本当に勇気のいることであり、最終手段だと思うので、絶対に守ってあげてほしい。
私は、いじめの加害者に対する一番の仕返しは、その子が自分なりの幸せを見つけることだと思っています。今はしんどくても違う道を選ぶことは絶対にできるはずなので、親御さんには、それをサポートしてあげてもらいたいな、と思います。
取材・文/武末明子(日経DUAL編集部) 写真/鈴木芳果
タレント・女優・歌手。
