パートナーのDV/モラハラ、依存症、離婚、わが子のいじめ加害……。こうした悩みは、人に相談しにくく、自分たちだけで抱え込んでしまいがちです。しかし、問題を放置してしまうと、自分がつらいだけではなく、子どもの健全な発育が妨げられてしまうことも。悩みを解決するためには、視野を大きく広げ、問題が起こる根本原因や、影響が及ぼす範囲などにも目を向ける必要があります。共働き家庭のケースを想定し、専門家の取材を通じて、出口戦略を考えていきます。

人には言えないわが家の悩み 出口戦略

男女双方からのモラハラ・DVが増える背景とは

 何かあるたびにパートナーから「バカだな」「死ね」など人格を否定される言葉を浴びせられる、暴力を振るわれたり、家具や物を壊されたりする……。こんなパートナーからのモラハラやDV行為に、人知れず悩んでいないでしょうか。また、「誰と会うのか」「どこへ行くのか」と行動を監視・制限する、「生活費を渡さない」など経済的に追い詰める行為もDVにあたります。

 「近年、モラハラやDVは増加傾向にあり、夫から妻に対するものだけでなく、妻から夫へというパターンも増えています」と公認心理師の小高千枝さんは言います。

 コロナ下で夫婦ともに在宅勤務となり、適度な距離感を保つのが難しくなっていること、女性の社会進出が進んでいることも関係していると言います。

 「日本はジェンダーギャップ指数が先進国の中でも最低レベルですが、そんな中でも能力を発揮し、稼いでいる女性もいます。ただ、男性の中には心の奥底に少なからず支配欲を持っている人もおり、妻が自分と同等かそれ以上に稼いでいると『プライドを傷つけられた』と感じることもあります。そうすると攻撃的な態度を取り、モラハラ・DVとなって表れます。

 反対に女性の中には仕事でもっと能力を発揮したいのに抑圧され、ジェンダーギャップに対するいら立ちや男性への敵意を持っている人もいます。家庭内で自分の存在価値や立ち位置を示そうとして、夫に強く出るケースもあります」

 そうした社会的な背景はあるにせよ、実際にモラハラ・DVの被害者となる側は大変です。いったい誰に相談して、どう対処すればいいのでしょうか。

 「モラハラ・DVの加害者となる人は生い立ちに原因があることも多く、自ら改善の意志がないと難しいと思います。ただ、離婚には非常に手間も労力もかかりますし、子どものことや今後の生活を考えると、今は離婚できない・したくない、と考える人も多いのではないでしょうか。今回は、最終的に離婚する・しないにかかわらず、まず自分の心身を守る現実的な方法を1つずつ紹介したいと思います」

詳しくチェック!
・人に相談するときは○○○○に注意を
・「モラハラ・DVをする側」の思考回路とは
・夫婦間の話し合いによってモラハラ・DVが改善することはあまりない
・「自分が我慢すればいい」と考える人が目を向けるべき、子どもへの悪影響
・仕事を絶対に手放してはいけない2つの理由
・心が折れそうなときに頼りになるのは

次ページから読める内容

  • 人に相談するときの注意点
  • モラハラ・DVの加害者の思考回路とは
  • 「もう耐えられない!」そんなときは、どうする?
  • 離婚のタイミングは?
  • 心が折れそうなときは

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