生活の中で触れる文書は多様化し、デジタル空間にも広がり、「読解力」の定義や教育方法は、どんどん変わっています。子どもたちは、どのような「読解力」を伸ばせば、これからの世の中で豊かに学び、働き、生きることができるのでしょうか。AI時代に必要な力や、幼児から家庭で取り組める習慣、読解力重視の傾向が強まる中学入試に備えるヒントなど、読解力について多角的に迫ります。

言葉の力、論理力、読解力を育む方法は?

 対面でのコミュニケーションが減るウィズコロナの暮らしでは、言葉で考え、伝える力、読み取る力がますます重要になります。そのような力はどうやって身に付ければよいのでしょうか。いわゆる受験塾とは異なる国語専門塾の授業に、家庭学習のヒントをを探りました。


 東京の工藤順一国語専科教室では、論理的に考えて言語で物事を描写したり、自分の意見を主張したりできる子どもを育むことを目的に授業を行っています。授業の主軸においているのは作文です。2016年に亡くなった創設者の工藤さんの理念を継ぎ、教室を運営している運営本部の瀬戸隆文さんに話を聞きました。