子どもが巻き込まれる性犯罪が後をたちません。わが子を守り、また、正しい知識を持たないがゆえの加害者にならないよう、親は「性教育」に向き合い、性について伝えていかなければなりません。とはいえ、親自身はそこまで性教育に触れてきたでしょうか。「子どもに、一体、何をどう伝えればいいか分からない」という人に向けて、家庭で始める性教育のノウハウをお届けします。

 子どもへの性教育は、一度、「こういうことか」と分かれば、いたるところに「始めるタイミング」があることが分かります。とはいえ、最初の一歩こそが難しいのではないでしょうか?

 子どもへの性教育に悩むパパとママに語ってもらった特集1回目「子どもに性をどう伝える? パパとママに聞いた」では、以下のような声がありました。

「とにかく隠し事をしないと決めています」
「私は娘からまだ具体的な質問はないです。ただ、自分の母がそうだったように、娘から何か聞かれたら、はぐらかさずにしっかり答えようとは思っています」
「息子がもう少し大きくなって『ちんちんはどうして触ると大きくなるの? 何のため?』と聞いてきたら、男性のボッキという現象を、子どもを作るために必要なことという文脈でしっかり説明しようと思っています」

 親向けの性教育に関するワークショップを全国で開催するチーム「アクロストン」の医師夫婦、みさとさんとたかおさんは、「子どもへの性教育の必要性を認識し、考え始めているのは素晴らしいですね。性教育は、日々の生活の中で伝えていくことが大切です。できれば、子どもが未就学のうちに始めるのが理想です」と話します。

 次ページ以降では、悩める未就学児の親にみさとさんとたかおさんがアドバイス。「性教育のタイミング」「アダルトコンテンツの弊害」「夫婦の役割分担」の3つの疑問について答えてもらいました。