子育て中は、仕事に家事・育児に毎日大忙しで、職場と自宅の往復だけになりがちです。それに加えて、コロナ下でリモートワークが普及したことで、人に会う機会はさらに限られています。新たな人脈を築いたり、世界を知ったりする刺激やチャンスが減ると、視野が狭まり仕事もマンネリ化、キャリアも停滞気味になってしまうけど、どうすればいいのか分からない……と悩む人は多いのではないでしょうか。そこで、本特集では、そんな閉塞感を打破し、仕事に余白をつくるためのヒントを紹介します。

ワーママこそ意識したい「仕事の余白」

「暇そうに見える時間」を意識的につくることも

 管理職に就くと、求められる役割や責任は増えるもの。子育て中だとなおさら負担が大きくなり、管理職の仕事と子育てを両立するのに手いっぱいになってしまいがちです。そんな中、余白をつくる余裕なんてない、と思う人は少なくないでしょう。ですが、「多忙な管理職ママこそ、余白をつくる意味があるのでは」と話すのは、ベネッセホールディングス(HD)で取締役を務める福武英明さん。現在、ニュージーランドに在住し、3児の父として子育てにも携わっています。

 「管理職はより先のことを考えなければならないし、より広範囲に物事を見なければなりません。また、管理職にとってチームを束ねることは重要な役割です。その際に、視野が狭い状態で、目指すべき方向性を示したり、チームの一体感をつくり出したりするのは難しい。自身の視野や思考を広げるためにも余白は必要なのです。

 実際、余白があるリーダーのいるチームは自然にまとまっていきます。管理職がいっぱいいっぱい、あるいは、隙がない状態だと部下は声をかけづらく、遠慮してしまいますからね。なので、僕もつながりの強いチームをつくるために、意識的に『暇そうに見える時間』を設けてメンバーに隙を見せるようにしていますし、方向性を示す際にもある程度の幅を持たせるようにしています。さらに、週に1~2日、数時間程度、ニュージーランドの自然の中を歩いて、あれこれと思いを巡らせ、『妄想する』時間も設けています」

 とはいえ、目の前の仕事と育児が忙しいと、物理的に余白の時間をつくるのはなかなか難しいもの。福武さんは「物理的に時間がたくさんあることが必ずしも豊かな余白ではない」と言います。また、「『忙しさ』は、どの時間軸で見るかによる」とのこと。具体的に聞いていきましょう。

次ページから読める内容

  • 一番必要なのは「精神的な余白」であり、時間の長さは関係ない
  • 「忙しさ」の捉え方を変えるべきだ
  • 仕事の幅を広げるために必要な「業務を手放す判断軸」とは

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