AIの発達や社会情勢の変化で、将来の先行きが不透明です。そうしたなかでプログラミングやSTEAMなど、親世代にはなかった理系教育のキーワードが注目され、子どもに理系教科に強くなってほしい願う親は少なくないでしょう。

そもそも算数や理科などの理系教科が強くなることで、どんなメリットがあるのでしょう。また、文系両親のもとで理系脳の子どもを育てることはできるでしょうか。未就学児のうちはもちろん、小学校高学年からでも間に合う、子どもの理系思考を育むための家庭の習慣や、親子で楽しめる理科遊び、理科実験を紹介します。

 小学校でプログラミングが必修になったり、データ分析の必要性から統計学の教育が注目されたりしています。実際、子育て中のママパパは、子どもへの理系教育についてどのように考えているのでしょうか。

 日経DUALは理系教育に関するアンケート調査を実施しました(2020年4月20日~28日に実施。日経DUALのメルマガ会員のうち279人が回答)。アンケートでは「子どもに算数(または数学)を好きになってもらいたいか」の質問に97.1%の親が「はい」と回答。「天体、生物、物理、科学といった理系の勉強や実験(以下、「理系の勉強」)を楽しんでもらいたいか」の質問には96.8%が「はい」と回答しました。回答者のほぼ全員が、子どもに理系好きになってほしいと思っていることが分かりました。

n=279
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 親自身が文系、理系だった場合に違いはあるのでしょうか。親の最終学歴(大学の学部や大学院など。社会人大学院は含まない)を見てみると、理系出身の親では、98.3%が子どもに「算数」を好きになってもらいたいと回答。文系は同97.8%でした。子どもの「理系の勉強」については、理系出身の親の96.6%、文系出身の親の98.5%が、楽しんでもらいたいと回答しました。ここに、大きな違いは見られませんでした。

回答者の概要

■子どもの年齢(複数回答)
0歳/8.6%、1歳/5.0%、2歳/7.9%、年少/6.1%、年中/15.8%、年長/13.3%、小1/18.6%、小2/11.1%、小3/12.5%、小4/12.2%、小5/13.6%、小6/7.5%、中1以上・その他/25.1%

■子どもの人数
1人/42.7%、2人/45.2%、3人/11.1%、4人以上/0.7%、0人/0.4%