- (1)動画視聴は家事しながら ワンオペパパの超速両立術
- (2)育休後、キャパオーバー経て絶妙な両立バランス構築
- (3)4児育てながら取締役も 業務委託ママのマイルール ←今回はココ
- (4)17時台退社の執行役員ママ 意思決定はその場で
- (5)CEOママ 「考える時間を確保する」ための工夫は
「迷惑をかけない」が第一優先
監査法人での人材開発本部勤務からキャリアを出発し、ITベンチャーにてウェブサイト立ち上げを担当した後、個人事業主として独立。さまざまな仕事を組み合わせ、今は業務委託という立場で企業の取締役CMO(最高マーケティング責任者)を務める毛利優子さん(37)。実は、高1の息子と中2、中1、4歳の娘を育てる4児のママでもあります。どんなに仕事と子育ての両立が大変だと感じても、一度もキャリアを中断せず、両立するワークスタイルを模索し、着実に活躍の幅を広げてきました。
毛利さんは、大学4年生になる春休みに長男を出産。社会人生活は育児をしながらのスタートでした。さらに、大手監査法人に新卒として入社してからわずか2年以内に第2子と第3子を年子で出産しています。新人の頃から育児を理由に定時に退勤しなければいけなかったこと、短いスパンの中で産休・育休を2度取得したことを申し訳ないと感じ、それが、効率的に働く仕事術に磨きをかける原動力になった、と当時を振り返ります。

会社員から個人事業主にシフトしたのは、2番目に生まれた女の子が小学生に上がった2014年。「小1の壁」に直面し、娘の近くにいてあげたいと考え、ママとしての仕事術などに関する記事の執筆やセミナーでの講師、書籍執筆といった、在宅でできる仕事に軸足を移した毛利さん。その時々で家庭の状況に応じて業務量を調整しながらも、さまざまな仕事に挑戦し、キャリアの幅を広げてきました。現在は、業務委託案件の紹介事業を手掛けるキャリーミーで、自身も業務委託の立場で、PRやマーケティングの業務を統括する取締役CMO(最高マーケティング責任者)という重責を担っており、その仕事に9割以上の時間を費やしていると言います。
「子育てで常にバタバタしていることから、いつも職場やクライアントに迷惑をかけないことを第一に考えながら行動し、自分ができることを探してきた」という毛利さん。周囲に感じ続けてきたという「申し訳なさ」から生まれた仕事の工夫が、4人の子育てと仕事の両立を可能にし、さらに仕事の幅を広げる原動力となりました。
