共働き子育て世代にとって、多忙な毎日を過ごす中で大事なのは、やるべきことを「ただこなすだけ」にならないようにすること。仕事においてもプライベートにおいても、アウトプットのみならず、必要なことを適宜、インプットして新しい知識や価値観を得たり、新しい人脈を広げたりすることが大切で、そのためには、時間の使い方なども工夫をする必要があります。そこで、本特集では、最前線で活躍するママやパパに注目。彼女ら・彼らが、日常生活をスムーズに回す上で密かに実施している細かな工夫やマイルールについて聞きました。

意外とすんなり受け入れられた、ワンオペ育児

 「私が産む担当だから、あなたは育児担当ね」。業務改革に関するコンサルティング事業や人材育成事業を手掛けるビジネスウォリアーズ代表の相原秀哉さん(42)が、娘が生まれる前に役割分担をしようと妻と話し合ったときのこと。当時はウェブサイト制作会社を経営しており、現在は放送作家として活躍する妻に、役割は産むことと育てることの2つだと言われたときには思考が停止した、と振り返ります。

 それは今から10年前のこと。当時32歳だった相原さんは、娘が3歳になるまでは日本IBMに務める会社員でした。「育てるほうが期間が長いよね?」と聞くと「別に役割を替わってもいいよ」と返ってきたのだそう。「それは無理があったので、私が育児担当を引き受けました」とワンオペ育児パパになった経緯を説明します。妻の提案にびっくりはしたものの、意外とすんなり受け入れることができたと相原さん。

 「私のほうが育児には向いているなとなんとなく思っていたし、実際に娘がかわいくて仕方がないので、育児を苦だと思ったことはありません。むしろ、当時は『面白いネタをもらったぞ!』と思っていました(笑)。

 実際には、完全ワンオペではなく、妻も子どものお風呂後の着替えなどを担当していますが、子育ての主体は私です。家事は、私が洗濯、妻が料理を担当していますが、最近は『つくりおき.jp』という総菜の宅配サービスを利用しているので、妻は温めて出すという作業が主です(笑)。掃除は家事代行サービスを利用しています」

 とはいえ、フルタイムで働きながらの家事とワンオペ育児はなかなかハードなもの。クライアントとの会議が長引いたときには、職場と保育園の板挟みになったこともあったそうです。また、現在、娘は小4になりましたが、障がいがあるため、食事やお風呂、着替えの際に介助が必要で、まだまだ子育てに手がかかると言います。

 現在、コンサル事業や人材育成事業に加えて、マイナビニュースでの連載コラムの執筆や、経理・人事系の仕事など、多岐にわたる業務を手掛ける相原さん。仕事に子育てに家事にと多忙な毎日を過ごす中でも、「自分時間」も欠かさず確保するようにしているとのこと。また、業務上見たり聞いたりしておきたい動画やポッドキャストなどは、家事・子育てをしながら視聴するといった工夫もしているそうです。

 仕事と子育てなどの私生活を両立させるために、相原さんが実践しているという、会議の進め方や、業務量の調整、日々の仕事の線引きなどに関する、「4つのマイルール」について聞きました。