グローバル化、ICTの発達に伴う社会構造の変化、コロナ禍による経済縮小や価値観の変化…。社会全体が大きな変革のときを迎える中で、今、未就学児や小学生を育てている親は、子どもの進路に関して、何を軸にどう考えていけばいいのでしょう。中学受験や高校受験に関して、今知っておくべきことは何でしょうか。専門家への徹底取材を通じて得た最新事情をお伝えします。

中学受験特集 コロナ後の進路選びを考える

中学受験する? しなくて高校受験?

 教育界全体が、戦後最大の転換期を迎えているといわれています。社会の価値観が変わり、ペーパーテストに強い子どもよりも、未知の事態に直面したときに、自分の頭で考え、臨機応変に対応できる、主体性のある子どもを育てることが重視されつつあります。そのような中で、大学入試が大きく変わろうとし、その動きに反応して、高校入試や中学入試も既に変わり始めています。今、保育園や小学生の子どもを育てている親は、今後、子どもにどのような進路の選択肢を示し、どう導いていくか、迷いを抱いている人は少なくないでしょう。

 そこで、編集部員3人が編集会議を開き、自分たちの子どもの進路に関して、今、抱いている疑問や不安を洗い出した上で、その疑問を解決すべく、専門家を徹底取材しました。3人とも地方都市でのんびりした子ども時代を送ったという共通点があり、小学生から受験塾に通う今の首都圏の進学事情が、まだよく理解できずにいます。納得がいくまで根掘り葉掘り取材した本特集、ぜひ、最後までお読みください。

編集A 正直に言って、何が分からないのかもよく分からないんですよね。首都圏の進学事情って。住んでいる地域はことさら中学受験に熱心で、娘が通う公立小学校の私立中学への進学率は60%台ともそれ以上ともささやかれています。地域にある大手受験塾のSAPIXは昨年度の早い時期から、小学校1年生クラスがいっぱいになっていました。わが家は長女が2年生でまだ、中学受験を選択肢に入れるかどうかすら定まっていない状況なのですが、「女の子は、中学受験しておかないと、高校から受験できる学校の選択肢が少なくなる」などと聞くこともあり、焦る気持ちもあり、ホントのところを知りたいです。

編集B その進学率、かなり高いですね。東京都の私立中学への進学率は約20%、全国平均だと10%以下と聞きます。中学受験熱は首都圏でも地域差は大きいみたいですね。私の居住区もやっぱり大手塾がいくつかあって、中学受験する家庭は多そうですが、中学受験ありきでない進路を考えられたらいいな、と今1年生の子どもが5歳の頃、転居を真剣に検討したことがあります。通勤時間が倍になることがネックになり諦めましたが。

編集A 進学事情を考慮して住む場所を決めるという発想はなかったな。通勤に便利なエリア、ということで今の地域を選んでしまいましたが、もう少し慎重に考えるべきだったかも…。

編集C うちは23区外で、公立中に進学する子も多いようですが、中学受験に関しては、周囲は低学年のうちから多かれ少なかれ意識はしているし、小学校で塾に通う子も少なくないです。聞くところによると、私立や公立の中高一貫校では、高校からの募集を取りやめる学校が相次いでいるそうですね。

編集B 中学受験をせずに、受験は高校で、と考えている家庭には気になりますね。これはぜひ、取材しなくては。