仕事、子育て、夫婦関係…どれも「失敗したくない」ですよね。でも、キャリアに傷がついたら取り返せない? 親は完璧な見本でなければならない? いえいえ、きっとそんなことはないはず。親だって社会人だって人間だもの、失敗してもいいじゃない! この特集では、活躍する人たちの失敗談などに学びながら、失敗との向き合い方や、自分らしい乗り越え方についてのヒントをお届けします。

 エッセイストの紫原明子さんは、現在19歳と15歳の子どもを持つシングルマザー。高校卒業後、18歳で起業家の家入一真さんと結婚し、19歳で出産。2人の子どもに恵まれるも、夫の女性問題や金銭トラブル、東京都知事選出馬など、破天荒な行動に翻弄され、30歳で離婚。その後はエッセイストとして活躍しています。そんな変化をどう乗り越え、どんな力に変えてきたのか。紫原さん流の失敗論とは--。「人生の失敗ベスト3」も聞きました。

離婚した当初は、罪悪感やうしろめたさを感じていた

 「これまでの道のりを振り返ると、たくさんの失敗が『人生のターニングポイント』になっています

 そう話すのは、エッセイストの紫原明子さん。なかでも、起業家の家入一真さんとの離婚は、自身の生き方を大きく変えるターニングポイントになったといいます。

 「私はもともと面倒くさがりで、自分から物事を決めたり、行動を起こしたりできないタイプ。離婚のときも、それまで自分をだましだまし夫婦生活を続けていたけれど、さすがにどうにもならない状況になって、ようやく決断できた。信じていたものを手放すのは苦しいし、負けを認めるようで悔しい気持ちもあるけれど、もしもあのとき、離婚していなかったら、『仕事をしていない自分』にうしろめたさを感じながら、今も同じ生活を送っていたと思います

 世間には、離婚を「結婚の失敗」と捉える人もいます。紫原さんも当初は、前向きに捉えることができず、うしろめたさや罪悪感に苦しんだ時期があったそうです。

紫原さん流の「失敗論」を、次のページから紹介します!
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