子どもが生まれる前はすべてが「自分の時間」だったけれど、今は子育てと仕事で手いっぱい。自分の趣味を持ちたいけれどなかなか時間がない、始めても続かないだろう・・・。そんなふうに諦めていませんか? 実は趣味を持つことは、子育てにも仕事のメリハリを付けるにもプラスに働き、いいことずくめ。子育て中の共働き親こそ、趣味を持つべき、というのが本特集の提案です。何かをスタートするのに遅すぎることはありません。実際に、40代になって新しい趣味の扉を開き、世界をぐんぐんと広げている共働き親の方々のケースを紹介します。

40代からの趣味で「世界」を広げる

平日、勤務後に週4回レッスンを受講

 子どもの頃バレエに憧れていたけれど諸事情で通えず、大人になった今でもひそかに憧れを持ち続けている人は多いのではないでしょうか。中には、自分の代わりに子どもにバレエを習わせて「夢を託す」人もいるかもしれません。しかし、近年、40代以上から大人バレエを始める人は少なくないようです。

 都内で自身のクリニックを運営する眼科専門医の上井文瑛(ぶんえい)さん(50歳)もその1人。息子の中学受験が終了したことを機に「何か新しいことを始めたい」と、自宅の近くにある松山バレエ学校の教室に通い始めました。長男が中1、長女が小3だった44歳のときのことです。自分自身の子ども時代の習い事はピアノのみで、大学時代は陸上部に所属していましたが、卒業後は全くスポーツをしてこなかったのだそう。体もガチガチに硬かったと言います。それでも、バレエを始めた理由をこう話します。

 「自分の母が病気で手術を複数回経験したこともあり、健康に気を付けなければいけないと思っていました。そして、外来で受診される患者さんを見ていると、姿勢が美しく、歩き方のしっかりしている患者さんには運動習慣があることに気がつきました。運動をしている人は元気ですよね。私も健康維持のために何か運動を始めたいと考えたときに、娘が習っていて『いいな』と思っていたバレエを始めることにしたのです。

 今、中学生の娘は3歳から松山バレエ学校にお世話になっています。娘を見ていると、バレエは体幹が鍛えられて、きれいな姿勢を維持できるという点も魅力的でした」

眼科専門医の上井文瑛(ぶんえい)さん。44歳から、松山バレエ学校にてバレエを始める
眼科専門医の上井文瑛(ぶんえい)さん。44歳から、松山バレエ学校にてバレエを始める

 高校時代から宝塚歌劇団のファンで、「今からは宝塚音楽学校には入れないけれど、後ろ姿だけでもタカラジェンヌみたいになりたい」という憧れも影響しているのだとか。

 始めた頃は、仕事で疲れるとついついレッスンを休んでしまった上井さんですが、今では週4日、夕方の18時台から始まる90分のレッスンを欠かせません。「レッスンに行かないと1日をすっきりと終わらせられない。レッスンを第一に優先するようになりました」と話します。長女が中学受験に挑んでいた期間も、中断はしませんでした。

 バレエを始めたことで、仕事だけではなく、いろいろな面でポジティブな効果があったのだそう。育児においては「待つ子育て」ができるようになったと言います。仕事に育児に多忙な毎日を送る中で、どのような姿勢でバレエに取り組んだことで、さまざまな局面から波及効果を得ることができたのでしょうか。詳しく聞いていきましょう。

この記事で読める内容
●週4日、仕事後にレッスンに通うモチベーション、どのように確保?
●仕事・家事・子育てとどう両立?
●バレエを続けながら娘の中学受験にどう伴走?
●仕事への波及効果は?
●子どもたちに変化も

次ページから読める内容

  • 『宝塚妄想』でモチベーションを上げる
  • 子どもたちが自然と手伝いをするように
  • 何歳であっても、諦めなければできることはある

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