「2人目が欲しいけど、なかなか踏み切れない」「子どもは1人かなぁ…」などと、モヤモヤしている人は少なくないでしょう。そこで、DUALは440人が回答してくれた読者アンケートと専門家への取材から、「2人目どうする?」という悩みに向き合いました。ほかの共働きママやパパたちには、どんな悩みや考えがあるのでしょう。「わが家の解答」を探る上でのヒントが満載です。

「ひとりっ子」で心配なことは?

 「ひとりっ子は甘やかされてわがままになりやすい」という言説を耳にしたことがある人は多いかもしれません。2月19日~3月19日にかけて実施したDUALのウェブアンケート(概要は1本目記事)でも、1人の子どもを育てる回答者たちから「子どもが1人であること(きょうだいがいないこと)」に対して、さまざまな不安の声が寄せられました。

<読者アンケートの声>
私たちが考える「きょうだいがいないことのデメリット」


「過干渉になる」「自立心のある子に育つかどうか不安(甘やかしてしまいそう) 」「親の関心が1人に集中することが子どものストレスになるのではないかと心配」「家庭内で子どもがマイノリティーになる」「友達との距離感や付き合い方がうまくいくかな、と思う」「きょうだいゲンカを経験できない」「幼少期は小さな子に譲る経験が少ないことが気になった」「異年齢の相手と関わる機会が少ない」「きょうだいがいることでの理不尽な体験や、葛藤、ぶつかり合いが少ないと打たれ弱くなりそうなイメージがある」「競争心が育たない」など

 反対に、メリットについて聞いた質問に対しては、下記のような声がありました。

<読者アンケートの声>
私たちが考える「きょうだいがいないことのメリット」


「子どもが親とのコミュニケーションや親の協力を必要としているときに、しっかりと向き合うことができる」「親との関わりが濃く、親がささいな子どもの変化に気づきやすい」 「きょうだいを比較しないで子育てできる」「比較される対象がいないため、のびのびと育つことができる」「きょうだい間で親の奪い合いが生じない」「子どもの希望をかなえやすい」 「自分たち(親)も、好きなことができるなど心に余裕が持てる」など

 「ひとりっ子の場合、きょうだいがいる家庭と比べれば、家族の人数が少ないわけです。その物理的環境は変えようがありません。そこから推論して、皆さんが挙げたようなデメリット、メリットが生じる可能性がある、ということは言えると思います。ただ、それがすべての家庭に当てはまるかというと、そうとは言えません」。発達心理学が専門の青山学院大学教育人間科学部心理学科教授の坂上裕子さんはそう指摘します。

 アンケートでは他に、ひとりっ子の不安を解消するために、親がしている工夫についても聞きました。坂上さんのアドバイスとともに、次ページから詳しく紹介していきます。

「ひとりっ子親」の工夫・意識していること ・スポーツチームで異年齢の人間関係を経験させている ・パパがきょうだい代わりになって、毎晩息子とチャンバラごっこ ・子どもの言いなりになって甘やかさないようにしている ・きょうだいはいない代わりに犬を飼っている