男性育休の取得推進が企業で義務化されるなど、日本全体で男性の育児を後押しする動きが広がりつつあります。パパたちの中には「もっと積極的に育児をしたいのに、なかなか思い通りにできない」と、職場環境などとのギャップに不安を抱え、もやもやしている人もいるでしょう。パパの子育てを阻む社会構造を明らかにするとともに、当事者たちのもやもやを取り除くヒントを紹介します。

「パパの子育て」を阻む本当の原因は

 仕事が忙しいけれども、子どもの教育にも関わりたい、特に子どもの中学受験にはしっかりと向き合いたい。そんな意欲を持つパパもいるでしょう。しかし、これまで教育に関わってこなかったパパが途中から関わると、ヒートアップしすぎたり、仕事のデータと子どもの偏差値の数字を同じように「頑張れば上がる」ととらえがちになるなど、問題点があるといいます。

 今回は、子どもの中学受験にコミットしたいという意欲を持ちつつも、ママや子どもたちからは「途中から口を出さないで」という態度を取られたり、言われたりしてもやもやしているパパ向けの記事。パパが中学受験に関わる上での注意点について、中学受験カウンセラーの安浪京子さんに聞きました。

「忙しくて関われない」というのは言い訳?

 ネット上には今、子どもの中学受験に寄り添って模試の結果を分析したり、学校見学の考察をしたりするパパアカウントのSNSや教育ブログがあふれています。中学受験に関わるパパは増えてきているのでしょうか。

 「私が平日午前に開催するオンライン相談会などでも、パパの参加が増えていますね。リモートワークの影響もあると思いますが、中学受験のイニシアチブを握るのがパパ、という家庭も増えているように感じます」と、安浪さんも話します。

 家庭によっては「中学受験に夫婦で関わりたいのに、パパが忙しくて全然関わってくれない」と悩むママもいるようですが、「それはパパの単なる“言い訳”だと思いますよ」と安浪さんはきっぱり。

 「私が過去に家庭教師を担当したご家庭で、ものすごく忙しいパパもたくさんいましたが、わが子の進捗状況を把握するために、定期的に会社を抜け出して面談にきて、また会社に戻るという方もいました。わが子の中学受験の優先順位が高いかどうかの違いだと思います。乳幼児期の子育てでもそうですが、『面倒だから関わりたくない』と傍観しているパパもいるのではないでしょうか。とはいえ、どうしてもパパが忙しい場合は、ママが面談で聞いた内容を必ず共有したいですね。また夫婦のうち、どちらかが感情が入りすぎてヒートアップした際に、もう一人がなだめ担当になるなど、役割分担をするといいでしょう

 そのうえで、「中学受験がうまくいく家庭は、夫婦の関係が対等で仲が良く、バランスが取れていることが多いです」と安浪さん。

 この「バランスがいい」というのは、中学受験がうまくいくコツでもあるようです。今、夫婦間で中学受験に関してバランスが取れていない場合、どのように足並みをそろえていけばいいのでしょうか。これから中学受験に本腰を入れて関わっていきたいパパや、本音ではもっとパパに関わってもらいたいけれども足を引っ張ってほしくないというママに向けて、バランスが取れた、理想的なパパの中学受験への関わり方を紹介します。

次ページから読める内容

  • 子どものサポートは「家庭内協業」
  • 「塾の面談」にパパが行くといい理由
  • 相手は小学生であることを忘れずに
  • パパは数字、偏差値にとらわれがち

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