自然豊かな場所で、子どもと一緒にのびのびと色々な経験をしたいけれど、仕事もあるし都市の暮らしは手放せない……。ところが、そんな環境でも「ネイチャー育児」をかなえている人がいるんです。週末のキャンプだけでなく、自然豊かな土地への移住や二拠点暮らしを実践している人たちに、その魅力を語ってもらいます。
今回登場するのは…… 「ゆるい二拠点生活」派  神奈川県川崎市←→長野県松本市(実家)ママ35歳、6歳、3歳  編集部K(子ども:6歳)が注目した「まねできそう!」「いいな!」ポイント・●●を活用しているため費用は交通費のみ ・●●はリモートワーク+週末 ・●とき、●ときだけ行く・夫は●と独身満喫 詳しくは次のページから解説します!

 保育園に通う6歳と4歳の男の子2人のママである、ガイアックスの社長室兼コミュニティディレクター、千葉憲子さん。2019年から、神奈川県川崎市と長野県松本市で「ゆるい二拠点生活」を始めました。

 不定期の「ゆるい二拠点生活」でも、生活の満足度は確実に高まり、子育てにおけるメリットは想像以上に大きかったと言います。例えば「食育」。「お米や野菜作りを体験したり、近くの牛舎へ遊びに行ったり、川で魚を釣ったりもしています。都会のスーパーに並んでいるのとは違う、食べ物の本来の姿を知る経験が、知らない間にできています」

少し工夫するだけで二拠点生活ができるのではないか

 「子どもたちを自然豊かな環境で育てたい気持ちはずっとありました。一方で、自分自身は都会で働くのが合っていて、刺激的な人々と出会える都会の生活は好きです。だから、移住願望はありません。ただ2018年に転職した今の会社で、社内を見回してみると、リモートワークを頻繁に活用している人がたくさんいました。もしかしたら自分もちょっと工夫するだけで二拠点生活ができるのではないか、と思ったのがきっかけです」

 千葉さんが二拠点目に選んだのは、松本にある自身の実家でした。神奈川の自宅から特急を利用して約3時間。「子どもを二人連れていてもそれほど苦にはならない距離です。飛行機移動しなくてはならない距離だと、面倒だし金銭負担も大きく、ためらったかもしれません。自分が行きたい、行けるときだけ行き来する、無理のない二拠点生活だからこそできました

 実践した結果、子どもたちへのメリットだけでなく、トータルなライフ面での満足度が確実に高まったという、千葉さんのノウハウを次ページから紹介します。

ヤギなどさまざまな動物と触れ合える(写真提供/千葉さん)
ヤギなどさまざまな動物と触れ合える(写真提供/千葉さん)