限られた時間の中で通うなら、どんな習い事がいい? 費用や送迎は? それともオンライン…? 習い事って迷いますよね。習い始めた後も、「子どもが前向きに取り組まない」「向いていないのか?」などなど、悩みは尽きません。そこで編集部では、そんな習い事の「モヤモヤ」を解決すべく、共働きの親355人に緊急アンケートを実施! 発達心理学の専門家にも取材し、水泳やピアノといった「定番」習い事から、プログラミングなどの「STEM系習い事」まで、子どもが主体的に楽しく取り組むためのノウハウを紹介します。

サイエンス教室に入れば理科が好きになる?

 理科実験教室や自然観察教室などの「サイエンス教室」。栄光や早稲田アカデミー、四谷大塚などの大手学習塾が運営していたり、ベネッセグループなどの教育系企業が手掛けていたり、独立系の運営だったり、さまざまな教室があります。STEM(Science科学、Technology技術、Engineering工学、Mathematics数学)系の習い事として、注目している親は少なくないでしょう。

 日経DUALのアンケート結果(2021年1~2月に実施 355人が回答)で、今後やらせてみたい習い事としてサイエンス教室を選んだ人は、その理由として、「興味を深められそう(38歳/食品・医薬・化粧品/研究・開発/小3のママ)」「子どもが学校の授業を通して興味を持っているから(40歳/卸売・小売業・商業/一般事務/小3のママ)」、中学受験などを意識して「受験に役立ちそう(50歳/主婦/小1のママ)」などを挙げていました。

 満足している、あるいは、してみてよかった習い事としてサイエンス教室を挙げた人もいました。その理由としては、「1年生なので学校ではまだできないが、子どもがやりたがっていた理科の実験ができる。知識も増えた(38歳/建設/一般事務/小1のママ)」「家では設備がそろえられないから(44歳/介護・福祉/財務・経理/小1のママ)」「内容もさることながら先生が手厚く教えてくれたから(38歳/飲食店・宿泊/専門職/2歳と小2のママ)」などの回答がありました。

 「子どもを理科好きにしたい」「本当の意味で理科の学力を高めたい」と考えたとき、親はどのような視点で教室を選べばいいでしょうか。サイエンス教室にはさまざまな方針があり、「どんな教室でも、入りさえすれば理科が好きになる、理科の学力が自然に高まる、というわけではないと思います」。そう話すのは、中学受験専門の個人塾「アテナ進学ゼミ」を経営している宮本毅さんです。

 子どもを「理科好き」にするためには、親が大事にしてあげたい学びの視点がある、と宮本さん。教室の選び方によっては、それがかなえられない可能性があるとも指摘します。教室を選ぶときに親が大事にしたい4つのポイント、中学受験準備との関係、「サイエンス教室に通う」以前に大切にしたい、家庭での体験について、宮本さんに聞きました。

サイエンス教室の選び方 親が注目したい4つのポイント (1) 実験の○○さに惑わされない<br> (2) 「○○」のカリキュラムではないか<br> (3) すぐに○○を出さず○○を許容する教室か<br> (4) ○○でも再現できるような指導をしてくれるか</p>