子どもが生まれると、「親なのだから」「子どものためだから」といった義務感から知らず知らずのうちに自分自身を縛り、プレッシャーをかけてしまっていないでしょうか? 本特集では、「そのこだわりは本当に必要なのか?」というところに立ち返り、専門家や各界で活躍するパパやママたちへのインタビューを通じて「~ねばならない」の手放し方に迫ります。

頑張る共働き親を楽にする 「~ねばならない」の手放し方

「アナウンサーらしく振る舞わなければいけない」に捉われていた

今年、表参道ROCKETで行われた「色を纏う花展」での前田さんの作品。テーマはフラワーロス
今年、表参道ROCKETで行われた「色を纏う花展」での前田さんの作品。テーマはフラワーロス

 人気アナウンサーとして活躍し33歳でテレビ朝日を退職、フラワーアーティストにキャリアをチェンジした前田有紀さん。留学や生花店での勤務を経て、2017年に花や植物などの商品企画、制作、販売、コンサルティングなどを行うスードリー(SUDELEY)を創立。プライベートでは、4歳と0歳のお子さんのママとして忙しい毎日を送っています。

 今でこそ「好きなことを仕事にできている」と笑顔を見せる前田さんですが、会社員時代は、与えられた役割である「テレ朝のアナウンサー」らしく振る舞わなければならないという「~ねばならない」に捉われ、小さく縮こまっていた時期もあったとか。以来、何もかもやろうとするのではなく「今の自分にできることは何か? 自分たちが子どもに与えられるものは何か?」という本質を見つめ、自分流のやり方で仕事と子育てを両立してきたといいます。前田さんが、自らが抱える「~ねばならない」にどう気づき、どのようにしてそれを手放してきたのか聞きました。

前田有紀(フラワーアーティスト/SUDELEY代表)
神奈川県出身。2003年にテレビ朝日に入社し、人気アナウンサーとして活躍し、退職。イギリス留学や生花店勤務を経て、フラワーアーティストとして独立し、長男が1歳のときに会社を創立。3年前に都内から引っ越し、夫、4歳と0歳の子どもと共に鎌倉で暮らす。

日経DUAL編集部(以下、−−) 前田さんと言えば、テレ朝の人気アナウンサーとして多くの人に親しまれてきました。その立場を捨て、なぜ新しいキャリアに進もうと考えたのですか?

前田有紀さん(以下、敬称略) 会社の同僚は皆いい人たちでしたし、私自身、仕事で皆さんの期待に応えられることに幸せを感じていました。

 ですが、一方では、たくさんの「~ねばならない」にがんじがらめになっている部分もありました。会社の看板を背負っているため、ヘアカラーの色やメイク、服装にいたるまで、自分の好みよりもアナウンサーらしくいることを、常に優先してきました。そうして他人目線で仕事をしているうちに、いつしか、自分のやりたいことが何かも分からなくなり、「このまま会社にいたらどうなるんだろう。他の部署に異動して、いつかは結婚とかするのかな?」などと、ぼんやり考えるほど受け身になっていたんですね。

−− その状態から一念発起して、「~ねばならない」を手放すに至ったきっかけとはどのようなものだったのですか?

次ページから読める内容

  • 誰も自分を知らないイギリスで、一気に解放された
  • 穴が開いた服を着ていても、「今のほうが自分らしい」
  • 忙しいからこそ、できることを夫婦で話し合った

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