大好評のひろっしゅコーチの講座、第2回開講です。今回のテーマは怒りのコントロール。子どもの失敗やよくない言動を正そうと、つい、しかってしまい、後になって「あんなに怒らなければよかった」と反省する。それなのに、翌日もまたガミガミ言ってしまう。子どもに怒ってばかりの自分がイヤになり、親としての自信もなくなる……子ども育てる多くのママがけ意見する悪循環です。自分の中の怒りと、どううまく付き合うか。ひろっしゅコーチがあなたにアドバイスします。

 こんにちは。ひろっしゅコーチこと山崎洋実です。

 理想はいつもニコニコ優しいお母さん。でも現実は、いつもイライラ怒ってばかりの私……。

「明日こそは怒らないママになるぞ!」と何度寝顔を見ながら決意したことか。でも、やっぱり次の日も些細なことで怒りすぎてしまって自己嫌悪。

 そんなパターンを繰り返して、子育てに自信を無くしてしまうお母さんは多いもの。

 私の講座「ママのイキイキ応援プログラム(ママイキ)」の受講生さんたちからも、「怒り」にまつわる悩みはよく出る話題のひとつです。

「怒りの感情」はコントロールできるもの

 カーッとして、感情的に怒ってしまうことは、誰にでもあることです。

 でも、前回もこの連載で書いた通り、自分の感情というのは自分でコントロールができるのです。子どもをつい怒りすぎてしまうというあなたも、実はちゃんと感情のコントロールをしているんですよ。

 例えばどんなに機嫌が悪くても、子どもに散々怒鳴ったあとでも、スーパーでママ友に会ったら笑顔で挨拶できますよね。ではなぜ、我が子に対しては怒りがコントロールできないのでしょうか。

 私たちは皆、心の中に「怒りのバー」を持っています。この怒りのバーは、相手や状況によって上がったり下がったりします。家族や身近な人に対しては怒りのバーは上がりやすくなります。だからよその子なら許せるような些細なことで、我が子にはびっくりするほど腹が立ったりするのです。

怒る?怒らない?

 ひとつ、例え話をします。

 あなたの部屋のリビングには、白いラグマットが敷いてあります。よく晴れたので、久しぶりにラグマットを洗濯することにしました。大きくて重いラグマットは、自宅の洗濯機では洗えません。郊外の大型コインランドリーまで車で運んで、何時間もかけてキレイに洗って乾かしました。

 真っ白に洗い上がったラグマットを、やっとのことでリビングに広げたそのとき。赤紫のブドウジュースの入ったコップを持ったお子さんが走ってきます。コップを持ったままステンと転んだお子さんは、洗ったばかりのラグマットにジュースをひっくり返してしまいました。

 さて、あなたはどうするでしょう。きっと間違いなく怒ると思います。

 ではジュースをこぼしたのが、例えばあなたの憧れの芸能人だったらどうでしょう。もしくは仲良しのママ友だったらどうですか?おそらく、怒らないのではないでしょうか。それどころか「お怪我はないですか?」「洋服は汚れませんでしたか?」なんて相手を気遣う言葉を掛けるかもしれません。

「洗ったばかりのラグマットを汚された」という事実はひとつ。その出来事に直面したときに、怒るか怒らないかを決めているのは自分自身です。芸能人やママ友なら許せるということは、あなたの中には怒らないという選択肢もあるということなのですね。

怒りの裏にある本当の気持ちに気付く

「怒り」は第二次感情と呼ばれます。突然出てくるのではなく後から湧いてくるもので、怒りの手前には必ず、「期待」「悲しみ」「不安」「心配」など本当の気持ちがあります。先ほどのラグマットの例で言うと、「しばらくはキレイな状態で過ごせるはず」という期待、「せっかく洗ったのに、苦労が無駄になってしまった」という悲しみなどが、怒りの裏に隠れているのです。怒りの裏側にある本当の気持ちはなんなのか、まずは自分の気持ちを丁寧に扱う練習をしてみましょう。

 そして、自分の本当の気持ちを相手に伝えてみましょう。はじめはカーッと感情的に怒ってしまってもいいのです。落ち着いてから「頑張ってキレイにしたのに残念で怒ってしまったの」と、気持ちを伝え直せば大丈夫。自分の気持ちを素直に相手に伝えることは、難しいかもしれません。でも10回のうち1回だけでも、伝え直しができたらいいですね。

自分をご機嫌に保つこと

 怒りの感情は、悪いものではありません。大切な感情のひとつです。怒りを感じることそれ自体に、罪悪感を持つ必要はないのです。でも怒りはパワーの強い感情ですから、それに振り回されてばかりいると疲れてしまいます。必要なときにだけしっかり怒り、どうでもいいことはさらりと流せるようになるといいですね。

 怒りのバーをあげずにいるコツは、ご機嫌でいること。心が満たされて機嫌がいいときは、多少のことでは怒りのバーはあがりません。逆に心が満たされていないと、些細なことで怒りのバーが跳ね上がってしまうもの。

 では、自分が機嫌よくいられるのはどんなときでしょうか。

 甘いものを食べること?お友達とのおしゃべり?ネイルや美容院?

 できるだけたくさん、自分をご機嫌にする方法を知っておくといいですね。たまには思い切り自分を甘やかしてみましょう。

 ママが機嫌よくいると、家の中にハッピーな空気が流れます。今日からぜひ、怒りとうまくつきあえるママになってくださいね。

山崎洋実
山崎洋実
コミュニケーションコーチ。1971年静岡県生まれ。大手英会話学校に勤務していた時代に、接客や人材育成の楽しさを知る。2000年にコーチングに出会う。出産後、身近なママ友に向けてはじめた講座「ママのイキイキ応援プログラム」(通称ママイキ)は常に笑いあり、涙ありの内容で、ママの心に響き、かつ本質を伝える講座として全国に知られるように。海外で講座を開くまでに広がっている。
http://www.fine-coaching.com/sche/