「子どもはかわいい、何よりも大事」。それなのに、毎日の生活の中で、つい怒りすぎてしまったり、イライラ、ストレスを感じてしまう……。ママならば、誰もが、そんな経験を持っています。家事や仕事、パパとの関係、ご近所や親戚づきあいなど忙しく過ごすママが、子どもとの時間をより楽しく、よりハッピーに過ごす極意とは? ママ向けのコーチとして全国で講座を開き、ママにアドバイスを送るひろっしゅさんこと、山崎洋実さんの子育て講座、ついにエコマムサイトに登場です。

 はじめまして!ひろっしゅコーチこと山崎洋実です。

 子育て中のママたちに向けた全5回の講座「ママのイキイキ応援プログラム(ママイキ)」をライフワークとして早12年。これまでに開催された講座は250期を超え、延べ5万人を超えるママたちに出会ってきました。

 ママイキの講座は、「正しい子育ての方法」をお伝えするものではありません。

 私がお話しするのは、心からハッピーでいられるための考え方の軸(マインド)。母親としてはもちろん、1人の女性としてもイキイキと幸せでいるための心の持ち方を、具体的な事例とともにお伝えしています。

 講座を通じて、いろいろな悩みを抱えたママたちとお会いします。講座に来てくださるママたちは、皆さんとても真面目で一生懸命。「いいお母さんでありたい」「よい子に育てたい」と頑張っているのになかなか理想通りにはいかず、そのギャップに苦しくなる方も多いように思います。

コントロールできること、できないこと

 子育ての難しさは、何といっても「思い通りにならないこと」だと思っています。

 これまでは自分で決めて自分で行動して自分で責任を取る、ということを長年やってきました。子どもが生まれ、一生懸命本も読み真似てはみても一筋縄ではいかないのです。

 そう、子育てって努力に比例しないのです。自分が努力をして成果結果を手に入れてきた人ほど子育てが苦しくなるものだと思います。

 私がママたちに繰り返しお伝えするのは、「コントロールできること、できないことがある」ということ。そして皆さんが思っているよりずっと、コントロールできることは多くありません。コントロールできないことがほとんどなのです。

 例えば、お天気はコントロールできません。それは皆さんおわかりですよね。「雨、いますぐ止みなさい!さっさと晴れて!」といくら怒っても、お天気は思い通りにならないのですから、私たちは傘をさしたり予定を変更したりして対応します。

 それと同じで、例え我が子であっても他人の感情もコントロールできません。「いますぐ泣き止みなさい!ちゃんと楽しみなさい!」と怒っても、それで「わぁ、楽しくなった!」なんて思い通りにはならないのです。でも私たちはなぜか、我が子のことはなんでもコントロールできると錯覚してしまう。コントロールできないことを思い通りにしようとするから、イライラするんです。

 私たちがコントロールできること、それは自分の考え方やものの見方、そして自分の感情です。同じ出来事に直面したときに、自分がなにを感じ、どう行動するのか。その選択の繰り返しで、私たちは未来をつくっています。

 「過去と他人は変えられない。変えられるのは自分と未来」なのです。

コントロールを手放す

 多くのお母さんが「早く着替えなさい」「さっさと手を洗って」と、小さなことから大きなことまで日々我が子の行動をコントロールしようとしています。でもそれが通用するのは、子どもが小さいうちだけ。成長とともに、指示や命令は素直に聞かなくなってきます。“ピークは5歳だよ”と私は言っています(笑)

 「勉強しなさい!」「いまやろうと思っていたけど、やる気なくした」これが思春期です。

 朝起きてから今までに、お子さんにどんな指示を出しましたか?ちょっと思い出してみてください。「起きなさい」「着替えなさい」「先に勉強しちゃいなさい」……、かなりの数の指示を出しているのではないでしょうか。

 それをいきなりゼロにするのは難しい。でも言わなくてもいいことから、ひとつ手放してみてはいかがでしょう。

 親が何でも先回りしてやってあげたり、1から10まで行動を指示したりしていると、子どもは「自分で考えて、自分で解決する」という経験ができません。失敗をしたり叱られたりしながら、子どもはたくさんのことを学んでいきます。忘れ物をして叱られた子は、忘れないための方法を工夫するかもしれませんし、忘れたときのリカバリーの方法を考えるかもしれません。子どもたちから失敗する権利を奪わないことも、私たち大人の大切な責任のひとつです。
子どもの頃の失敗は【全て学び】なのです。安心して失敗させてあげて下さい

ヘルプとサポート

 「HELP(ヘルプ)」と「SUPPORT(サポート)」の違いをご存知ですか?

 ヘルプは「あなたにはそれをやる能力はないから、私が代わりにやってあげます」ということ。そしてサポートは「あなたにはそれをする能力がある。でも困ったときは手を貸せるように見守っているね」ということです。

 1人では何もできない産まれたばかりの赤ちゃんには、100%のヘルプが必要です。そこからお子さんの成長に応じて、少しずつサポートに回ることを意識していきましょう。お子さんが思春期を迎える10歳頃までに、100%サポーターへ移行できるのが理想です。

 「サポートすること」は、とても忍耐力がいることです。

 「私がやった方が早い!」「そんなやり方じゃ絶対に失敗するわ!」などと、つい口も手も出したくなりますが、そこはぐっと我慢です。「失敗しても大丈夫。ちゃんと見守っているからね」というメッセージが伝わっていれば、子どもは安心していろいろなことにチャレンジできるもの。たくさん体験をさせてあげてくださいね。

子育てのゴールは自立です

 皆さんは「子育てのゴール」について考えたことはありますか?

 私が考える子育てのゴールは、自立(自律)です。自分で考えて、自分で決めて、自分で行動し、自分で責任を取れる人。我が子を自立した大人にすることが、子育てのゴールだと私は思います。

 人間は、自分で決めたい生き物です。自分で決めて、自分で納得して動きたい。

 目的(それをやるべき理由)やゴール(それをやるとどうなるのか)を自分で納得できたとき、はじめて行動しようという気持ちがうまれます。「勉強しなさい!」と怒られてもやる気はでませんが、「将来、あんな風になりたい」と目標ができたら自ら机に向かいます。人間というのは、そういうものなのです。

 ついあれこれと子どもの行動に口出ししてしまうという皆さんは、「自分がやろうとしてること、言おうとしていることは、この子の自立に役立つかな?」と自分に問いかけてみるといいですね。

山崎洋実
山崎洋実
コミュニケーションコーチ。1971年静岡県生まれ。大手英会話学校に勤務していた時代に、接客や人材育成の楽しさを知る。2000年にコーチングに出会う。出産後、身近なママ友に向けてはじめた講座「ママのイキイキ応援プログラム」(通称ママイキ)は常に笑いあり、涙ありの内容で、ママの心に響き、かつ本質を伝える講座として全国に知られるように。海外で講座を開くまでに広がっている。
http://www.yamasakihiromi.com