「ナチュラル、オーガニック、ローカル(自然、有機、地元産)」を大切にするカリフォルニアのフーディ(食にこだわり、楽しむ人)たちは、地元の生産者を支援し、コミュニティーとの繋がりを大切にするスーパーやレストラン、カフェへと足を運びます。地域に根付いた“THINK AHEAD”という未来志向の食の思想。カリフォルニアの最新の食の情報をお伝えします。(文:白井朝美 写真:Hale Davis)

食育、農家支援にも力を入れるホールフーズマーケット

 一般の大型スーパーチェーン店から地元産の食材を扱うオーガニックスーパー、各専門店、家族経営の小さな地元のお店、地元生産者と地元住民で賑わうファーマーズ・マーケットまで、ライフスタイルに合わせて多種多様な食の場と発見が楽しめるのがカリフォルニア。

今やオーガニックスーパーのアイコン的存在ホールフーズマーケット
今やオーガニックスーパーのアイコン的存在ホールフーズマーケット

 そんな中、まさにナチュラル、オーガニック、ローカルのアイコン的な存在になっているのがオーガニックスーパーのホールフーズマーケットです。日本でも、セレブ御用達のオーガニックスーパーまたはエコバック導入の先駆けとして知られていますが、こちらでは、コンシャス・キャピタリズム(意識の高い資本主義)を提唱し実現するビジネスのロールモデル(お手本)なスーパーとして知られています。

お肉売り場では、動物たちがどのような飼育環境で育てられているのかが知ることができるように。また、家庭用洗剤などは、色分けした環境格付け評価で製造者の環境への配慮の度合いが分かるようになっています
お肉売り場では、動物たちがどのような飼育環境で育てられているのかが知ることができるように。また、家庭用洗剤などは、色分けした環境格付け評価で製造者の環境への配慮の度合いが分かるようになっています

 現在はアメリカやカナダ、イギリスに380店舗ものオーガニックスーパーを展開していますが、創業は1978年。創業者であるジョン・マッキー氏が大学中退後、家族や友人から450万円ほど借金をして、スーパーの2階を住まいとしながら、テキサス州オースティンで創業された小さなオーガニックスーパーが始まりです。

誰がどのような環境で食材を育てたのかが分かるように地元農家の紹介がされています
誰がどのような環境で食材を育てたのかが分かるように地元農家の紹介がされています

 店内は、地元で採れた新鮮野菜や果物、地元食材を使用したお惣菜や飲み物、世界各国から厳選された商品やフェアトレード商品と多種多様なグローバル商品が豊富に並んでいます。食材や商品を提供するだけではなく、地元農家と消費者を結ぶ工夫や発展途上国の労働者や子どもの健康と教育、地元の学校などでの食育学習の支援、農家や酪農家への金銭的援助、動物や環境にも配慮して、食と地球の環境の意識を高める活動なども積極的に行っています。

量り売りに力を入れる食料品店が人気

 一方、スローライフの先端を行くサンフランシスコでは、オーガニックの地元菜食材を扱うベジタリアン専門店、レインボーグローサリーが、注目を集めています。

サンフランシスコにあるレインボーグローサリー。これぞサンフランシスコというような食のお買い物が楽しめるので要チェック!
サンフランシスコにあるレインボーグローサリー。これぞサンフランシスコというような食のお買い物が楽しめるので要チェック!

 1975年に創業した同店は、現在は、CO-OP(共同組合)として生まれ変わり、地元の非営利団体、教育機関やその他の社会支援などコミュニティー活動にも力を入れるとともに、店内の備品から、販売する日用品等の商品に至るまで、すべて再利用可能なモノを選んで仕入れるという徹底しています。

 さらに、店内に自然光が入るような工夫や環境発電を取り入れるなどして持続可能な生活を提唱している元祖エコフレンドリー・ストアーとして知られているのです。

量り売りの商品を買う際に使うリサイクルパック。メイソンジャーの種類も豊富
量り売りの商品を買う際に使うリサイクルパック。メイソンジャーの種類も豊富

 また、同店では、量り売りが充実しており、豆類、穀物、紅茶、珈琲、ピクルス、油、シリアル、グラノーラ、日常用品までの全てを必要な分量だけ買うことができます。量り売りを取り入れた理由は、必要な分だけを袋や瓶に詰めて購入するので食材の買いすぎを防ぎ、無駄にしないで済むこと。さらに包装やパッケージにも無駄が出ないため、環境に配慮した買い物が可能です。

 量り売りで買い物をする際には、店内にあるリサイクルバックやリサイクルボックス、メーソンジャー(ふた付きの保存瓶)を利用することが可能です。

 このようなエシカルでグローバルな食の提案をするハイブリッド・スーパーでは、ベジタリアン、ヴィーガン(乳製品等も摂らない厳格な菜食主義者向けの食材)、グルテンフリー(小麦等に含まれるたんぱく質を含まない食材)、コーシャ(ユダヤ教徒向け食材)、ハラル(イスラム教徒向け食材)など、多種多様な食材も豊富にあるのが嬉しいところ。

 また、商品についている認証マークの確認やその商品が誰の手によって、どのような環境で生産され、どのような成分で作られているのかも分かりやすく表示され、確認して買い物をする習慣がつくのもうれしいところ。素材や商品に質問があれば、専門知識をもった気さくなチームメンバー〈従業員〉たちが駆けつけてくれるので学びも多く、充実したお買い物ができるのです。まさに食と地球環境への意識をリセットするための理想のスーパーとなっています。

 カリフォルニアでは、美味しいものを“GOOD FOOD”と表現をするのですが、カリフォルニア流の”GOOD FOOD”とは、地元で生産された食材を活かし、よりシンプルに、よりクリエイティブに頂くことを意味しています。人間のペースではなく、自然のペースで食を楽しむ。感謝の心を込めて頂くことが、地球人としての人間のあり方なのではないかと気づかされるのです。

 S豊富な品々が量り売りされており、圧倒されます
S豊富な品々が量り売りされており、圧倒されます
白井朝美(しらい・ともみ)
 フリーランス・ライター&コーディネーター。ペットスタイリスト&ウエルネスアドバイザー。カメラマンの相棒くんと愛猫とフリーランス生活を満喫する自由人。朝活ヨガとゆるランとオーガニック&べジィライフを満喫中。Students Run Los Angelesサポーター。
カリフォルニア自由人ブログを時々、発信中!
http://puravidaca.exblog.jp/