大好評のひろっしゅコーチの講座もついに最終回です。多くのママに共通する子育ての悩みに、明るく、すぱっとアドバイスをしてくれるひろっしゅコーチ。その言葉に、思わず大きくうなずいたという方や、参考になったというママは多いと思います。これまではお子さんとの向き合い方に対するアドバイスが多かったのですが、最終回は、ママ自身の心の自立がテーマになっています。ぜひ参考になさってください!(エコマム編集部)

 こんにちは。ひろっしゅコーチこと山崎洋実(やまさきひろみ)です。

 この連載もいよいよ最終回を迎えました。

 連載の初回にも書きましたが、私が皆さんにお伝えしたかったのは、心からハッピーでいられるための考え方の軸(マインド)。子育て中のママたちが母親としてはもちろん、1人の女性としてもイキイキと幸せでいるための心の持ち方を、いくつもの事例をあげながらお話ししてきたつもりです。

「子どものために」を「子どものせいで」にしない

 「母親なんだから、子どもを優先にするべき」と、自分のやりたいことを我慢したり、自分だけが楽しむことに罪悪感を感じてしまう人がいます。自分の人生を楽しんで生きていない人は、自由に生きている人を見ると腹が立ったりするものです。何かに熱中したり夢を叶えたりする姿がうらやましいのです。

 「子どものためを思って」我慢したりあきらめたりしたことは、時として「子どものせいで」と澱のようにモヤモヤが残るもの。

「私が子どものそばにいたいから、仕事をやめる」
「本当は続けたいけれど子どものためを思って、仕事をやめる」

 結論は同じでも、本心は正反対。後者は「子どものせいで仕事を続けられなかった」という後悔が残ります。自分の本当の気持ちはどこにあるのか、丁寧に感じてみる習慣をつけましょう。

 もちろん様々な事情で、人生にはどうしても諦めざるを得ないこともあるでしょう。でも子育て中だからという理由で、すべてを諦める必要はありません。

自分の人生と子どもの人生を区別する

 子育てに一生懸命になりすぎるお母さんほど、自分の人生を生きていない人が多いように思います。

 自分の行動に自分で制限をかけてしまったり、必要以上に我慢してしまったりする傾向があります。本当に自分がしたいことはなにか、自分は何をしているときが楽しいと感じるのか、その感情に素直になってみて欲しいのです。

 私のママ友は先日、念願のイタリア旅行に旅立ちました。彼女の息子さんは受験生。ずっと行きたかった旅行に行けるチャンスを目の前にして、そのチャンスを掴むのか「受験生の子どもがいるから」と諦めるのかは、自分次第です。もちろん、どちらを選んでも間違いではありません。

 でも、受験をするのは子ども自身。親が代わりに受験することはできないのですから、「本当は行きたかったのに…」と後から悔やむくらいなら、行けばいいのだと私は思います。

 子どもの人生を一緒に生きようとしてしまうお母さんの多くが、子どものお世話をすることで誰かに求められる喜びを満たしてしまっています。「この子は私がいないとダメだから」ではなく、「私がいなくても、この子なら大丈夫」と信じて、お母さんはお母さんの人生をイキイキと楽しんで欲しいのです。

情報を受けとりすぎると振り回される

 私の中学生の息子が、この間の長期休みにアメリカへ短期の語学留学に行きました。

 今は海外にいてもLINEが繋がる便利な時代。日本にいるときは必要最低限の連絡しかしてこない息子も、心細さもあって毎日LINEで状況報告をしてきます。

 「今日は夕食が食べられなかった」そんなLINEを2日続けて受けとったときは、さすがの私も現地の事務局に連絡して対応してもらおうかという考えが頭をよぎりました。けれど冷静に考えれば、息子は助けを求めてはいませんし、そもそも困っているかどうかもわかりません。仮に困っていたとしても、それは息子自身がどうするべきか考えて解決すればいいことなんですね。

 様々なツールやサービスが便利になって、昔は本人がどうにかするしかなかったことも親が簡単に手助けできてしまうのが現代社会です。情報を受けとりすぎると、それに振り回されてしまうもの。だから意識して「これは誰の問題だろう?」と立ち止まって考えてみてください。

彫刻家になるな、園芸家であれ

「親は彫刻家になってはいけない、園芸家であれ」
連載の最後に、私の大好きなこの言葉を皆さんに贈りたいと思います。

 素材を加工して自分の理想通りの芸術作品を作り上げる彫刻家ではなく、その植物の性質を知り肥料を選び環境を整えて花を咲かせる園芸家のようであれ。

 ひまわりの種からはひまわりの花しか咲きません。ひまわりの種からチューリップを育てようとしてもそれは無理なこと。同じように、どの子にも持って生まれた才能があります。本質と言い換えてもいいかもしれません。

 「1人でじっくり」の種を持つ子に、「みんなでにぎやかに」の花を咲かせようと躍起になるのは無駄なこと。その子の持つ種(本質や才能)を知り、それに適した環境を整えて、すくすくと育つためのサポートをしていく園芸家の子育てを、読者の皆さんはぜひ目指してくださいね!

山崎洋実
山崎洋実
1971年静岡生まれ。
旅行代理店、大手英会話学校勤務時代を通して接客&人材育成の楽しさを知る。結婚退職後コーチングに出会い、これまでやってきた事がコーチングだったことを知り体系的に学ぶ。その後妊娠出産、3年間の専業主婦生活を経て、身近なママ友達向けに講座をスタートした。
ママの特徴に合わせ、豊富な事例を用いて体系的に伝える講座が、ママ達の間で『目からウロコ』で『子育てが楽しくなる』 『参加しただけで元気になれる』と評判に。クチコミとリピーターで活動が広がり、瞬く間に首都圏から関東、全国へと飛び火。
日本で唯一の“ママ達の元気と輝きを引き出すコーチング講師”として、多くのママから「ひろっしゅコーチ」という愛称で慕われている。
ママ友トラブルやママカーストなどの事例をよく知る専門家としてメディア出演も多数。
http://www.fine-coaching.com