母親にとってわが子は、自分の一部のような存在ともいえます。子どものことを自分のように喜び、悲しみ・・・子どもが困らないように、先回りして準備をすることも。でも、それっていつまで続ければいいのでしょうか。常に母親が準備をしてしまうと、子どもはどうなるか。子どもの成長に伴って、ママ自身も変化していくことが必要なのかもしれません。ひろっしゅさんの第6回講座、今回も参考になります!(エコマム編集部)

 こんにちは。ひろっしゅコーチこと山崎洋実(やまさきひろみ)です。

 私の講座「ママのイキイキ応援プログラム(通称:ママイキ)」は全5回の連続講座です。講座の中では様々なお話をしますが、受講生たちからの反応が一番大きいのが「区別」の回。「衝撃的でした」「価値観が変わりました」などたくさんの感想をいただきます。今回はこの「区別」についてのお話です。

こんな時、どうする?

 ひとつ、例え話をします。想像してみてください。

 あなたのお子さんは中学1年生、バレーボール部に入っています。部の1年生が担当する雑用の中で一番大変そうに見えるのは、たくさんのボールが入った大きなケースを試合会場まで持っていく係。試合の前日に自宅にボールケースを持ち帰り、翌日は試合会場まで大荷物を抱えて行きます。そしてあなたのお子さんは、入部してからいつもボールケースの係ばかり担当しています。その状況を見たとき、あなたならどのように感じ、どのように行動するでしょうか。

「うちの子ばかりが大変な係で不公平だわ」
「1人だけ大変なのはかわいそうだから、話し合って順番にさせるべき」
「親から顧問の先生に言った方がいいのでは?」

 お母さんたちに聞いてみると、このように「かわいそうなので、改善させよう」という意見が多く出ます。でも同じ質問をお父さん達にしてみると、全く違う反応が出てきます。

「それのなにが問題なの?」
「嫌だったら自分でどうにかするでしょう」

 試しに、ご主人にも聞いてみてください。

自分と我が子は別の人格だと理解する

 お母さんたちは、自分と我が子を一体視する傾向があります。子供を自分の思うようにコントロールしたがる。子どもに起こったことを自分のことのように受け止めて、必要以上に動揺してしまう。程度の差こそあれ、お父さんよりお母さんのほうがこの傾向が強いように思います。

 女性に比べて男性は、離別感を持っていることが多いもの。離別感を持っているということは、自分と我が子は別の人格であるということ、違う感情を持ち、違う考えを持ち、違う選択をする生き物なのだと理解しているということです。もっとも最近は、母親化しているお父さんも多いように思いますが……。

 上記のバレーボール部の例も、基本的には本人の問題なのです。本人は気にしていないかもしれないし、何かの理由であえてその係を選択しているのかもしれない。気になるのなら、まずは「あなたはどう思っているの?」と本人に聞いてみればいいのです。

困るかどうかは自分で決める

 なにかトラブルが起こったときに、「この問題で困るのは誰だろう?」と意識して考えるのはとても大切なこと。

 「子供が勉強をしない」「忘れ物をする」なんてイライラと怒ってばかりのお母さんも、「勉強しなくて困るのは誰?」「忘れ物で困るのは誰?」と考えてみてください。困るのは本人であって、お母さんではないですよね。いえ、そもそも困るかどうかも本人次第。失敗しても自分でなんとかする力があれば、困らないかもしれません。

 「このままだと失敗する。失敗したら困るはず」と親が何でも先回りしてお膳立てすれば、子供は困ることなく生きていけるかもしれません。でも、「失敗する経験」をする権利を奪われた子供は、将来どうなるでしょう。お膳立てをする人がいなければ、何もできなくなってしまいます。

 「成功」の対義語は、「失敗」ではなく「学び」です。失敗の中には、成功に繋がる学びの種がたくさん詰まっています。たくさん失敗して、そこからたくさん学ぶ。子供時代はそれが許される貴重な時間なのです。

悩んでいること、それはあなたの問題ですか?

 子どもとの関係はもちろん、ご主人との関係、ママ友との関係、職場やPTAなどでの関係……。人間関係には悩みがつきもの。日々、いろいろなことが起こります。そんなときも意識して「これは誰の問題だろう」と考えるクセをつけてみてください。

 ご主人が不機嫌なのはご主人の問題、子どもが忘れ物をするのは子どもの問題。自分の問題とそうでないことを区別してみると、迷宮入りしていた悩みも意外とシンプルなものだと気がつくかもしれません。

山崎洋実
山崎洋実
1971年静岡生まれ。
旅行代理店、大手英会話学校勤務時代を通して接客&人材育成の楽しさを知る。結婚退職後コーチングに出会い、これまでやってきた事がコーチングだったことを知り体系的に学ぶ。その後妊娠出産、3年間の専業主婦生活を経て、身近なママ友達向けに講座をスタートした。
ママの特徴に合わせ、豊富な事例を用いて体系的に伝える講座が、ママ達の間で『目からウロコ』で『子育てが楽しくなる』 『参加しただけで元気になれる』と評判に。クチコミとリピーターで活動が広がり、瞬く間に首都圏から関東、全国へと飛び火。
日本で唯一の“ママ達の元気と輝きを引き出すコーチング講師”として、多くのママから「ひろっしゅコーチ」という愛称で慕われている。
ママ友トラブルやママカーストなどの事例をよく知る専門家としてメディア出演も多数。
http://www.fine-coaching.com